起業家のための情熱のみつけかた
シンガポール国立大学にて起業家をエンカレッジするイベント
NUS Entrepreneurship Launchpad の中で、
シンガポール国立大MBA起業家クラブの代表として、一時間の講演を行いました。
タイトルは「起業家のための情熱のみつけかた」ですが、
「自信や自己肯定感やモチベーションなど不要」 というのが、
主要な結論です。
近年、アジアNo.1とされるシンガポール国立大の学生への刺さり方は、かなり好評で、
・目からウロコだった
・これまで受けた講師の中で最高の講師だった
・シンプルだが、効果的なスライドだった
・講師はパッションをもって講義を行った。よく練られたコンテンツが印象的に語られた。
などという評価をいただきました。70名超ほどの参加者でした。
72%の受講者が「Best Teacher Awards」にノミネートしたい、と答えたスライドを以下に共有します。
スライドはすべて簡単な英語ですが、以下に骨子を記載しておきます。
・自信やモチベーション、もちろん情熱もやる気も、幻想です。実在しません。
・もし、あなたがいま、ここで「自己肯定感を見せてください」「情熱を見せてください」と言ったら、あなたは何を見せるでしょうか?
・結局それは、大きな声だったり、良い姿勢だったり、シリアスな声のトーンだったり、長時間労働の成果物だったりと、それら見せることができるものは、行動や行動の結果にすぎないのです。
・ですから、わたしたちは、一連の行動に対して「やる気がある」とか、「自信がある」とか、説明のためのラベルを貼っているに過ぎません。
・ですから、やる気やモチベーションを議論することは、意味がありません。やる気を、まるで電池のように持ち運べたり、充電したり、ONにしたりする技術が確立されているならアリですが。
・もしプレゼンがニガテなら「プレゼンの自信をつける方法」を模索するのではなく、プレゼンの内容と伝え方の練習をしたり、具体的な喋り方・声の出し方のレッスンを受けるべきです。
・自信を模索することは、逆にプレゼンのスキルのない自分と向き合わない、という事を意味します。
・情熱、モチベーション、自信、自己肯定感、そういった(たとえ実存していたとしても)実在しないラベルを模索するのではなく、具体的な行動にフォーカスしましょう。
・行動をどうしたら、自由自在に編集できるかについては、過去およそ100年の行動科学の知見を活かすことができます。(スライドには詳細がありますが、ここでは省略)
・人間の行動は、行動科学が対象とする動物の行動に、言語行動を加えたものです。
・言語行動についても、ここ40年の研究が進んでいます(スライドには簡単に記載)
・では、どのような具体的な行動が、あなたの長期的なしあわせを増大させるのか?それを選択することが大切です。
・この行動のことを「価値/Value」と呼びます。
・価値とは、具体的なやることであって、以下のどれでもありません。「やらないこと」「~されること」「持つこと・所有すること」「ポジションに就くこと」
・ポジションにつき、富をもっていたとしても、やり続けたい、と今思えることが価値です。
・選択は、判断とは違って、ただ選ぶことができます。それは正当化が必要ないものです。判断には正当化が、あるいは比較分析が必要です。
・あなたはあなたの好きな行動を、無意識的には既に「ただ選択して」いますが、それに気づいていません。
・意識的に選んでいるものが何か、気づくことができたら、「選択」すべき時に判断してしまうという愚を避けることができます。
・「選択」すべき時に判断してしまうとは、例えば、恋人を選ぶ時に、年収で比較検討してしまう、就職先を選ぶ時に、単にランキング上位の会社を狙ってしまう、というようなことです。友達に自慢できるかもしれませんが、あなたのしあわせには関係のないことです。
・選んでいる行動が何か、特定することができたら、ふわっと日常で、もっておきましょう。それに固執する必要もありません。
・その行動をより多くとることを選択してみて、それにしあわせを感じるか、情熱を感じるか、自分の身体でフィードバックをとってみてください
・人生は旅なので、情熱を持てる行動を続けていきましょう!
(追記)
2018年1月4日19時~、東京でも上記の内容を講演します。
こちらの、Facebookイベントページからお申込みください。
社会人・学生の別なく、無料で参加いただけます。
日本語でのよりわかりやすい内容は、現在、書籍を執筆中ですので、
本Blogを↓こちらから購読して頂ければ、出版時に追ってアナウンスを致します。
(4月11日追記)
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