昨日情報処理で提出したレポート
johoshori report01 2005年入学 東京大学教養学部理科一類xx組 学籍番号:54xxxxC Name:Real Name 情報処理レポート課題 ・問 [ A ] について。 私が現代社会の情報通信技術への依存性について考えを巡らせる時、まず頭に浮かぶのは 人々の精神の、インターネットへの依存についてである。 コンピュータ導入以前、人々は他者とコミュニケーションをとるのに、直截会うとか、電話を使うだとか、 手紙を送るであるとか、形は違えどまず他者を「(直截会うなどして)知っている」ことが前提となっていた。 ところが今や人々はインターネットを用いて、顔も知らぬ他者に悩みを相談し、 あるいは共感し涙する事ができるようになった。 インターネット・ユーザーは、赤の他人、第三者よりも親しいしかし一過性の、 いわば第四者とでも呼ぶべき概念の他者と共感する。一部にはその他者へ大きく依存するむきもあるようだ。 この、部屋の中に居ながらにして全く知らない他者と会話できるという利便性は、相対的に身近な他者、 第一人称のわたしであるとか、第二人称のあなたであるとか、の価値を結果として押し下げる。 電話以前は、他者と共時的に会話=情報の伝達、をする時、人々は直截に会話するよりなかった。 ゆえに、電話はいわゆる「近所付き合い」の希薄化「マンションの隣人は知らない人現象」などの問題を惹起したと言えるだろう。 その現象に更なる拍車をかけてきたものが、昨今のコンピュータ技術といえるのではないだろうか。 電話以降、コンピューター以前には、近しい友人が何人か居れば、電話で寂しさをまぎらわせる事ができた。 それでも近しい友人は必要だった。電話できる関係なる他者が。 しかし、コンピューター以降、近しい友人が居なくとも、第四者に頼るという消極的な形で、 孤独を埋める事ができるようになってしまったのである。 人は独りでは生きていけない。流通であるとか、物質の需給の問題を指して言っているのではない。 根本的に孤独に対する耐性が無い、と言うのだ。人は表現と伝達への意志があるからだ。 「言葉」というものを人が生み出せたのもその表現・伝達の意志によるものであろう。 人は、孤独を埋めるために、人とのコミュニケーションを図らねばならなかった。 しかし、情報通信技術により、人々は在宅しながらにして他へと自己を表現する手段を得た。 ホームページ、ウェブログ、ICQ・IRCなどのチャット、そしてSkypeなどの無料電話・・・。 マスコミの一極支配的だった情報伝達構造、すなわち情報を持つもの=マスコミ と 持たざるもの=大衆 というメディアと人々との情報格差、すなわち力の差を、 これら技術は多少なりとも埋める事を可能ならしめた。 これは、与えられるものであった情報を、咀嚼し確認すべきもの、利用すべきもの としての情報へと、情報の質的変化を可能ならしめた。大衆は大本営発表では満足できなくなったのである。 このことは、情報の偏向や無自覚な洗脳を避ける上で、情報を選別する能力を持つ者にとっては 非常に有用である。 だが、人も水も低きに流れるこの世の中で、自己を洗練させ研鑽しようという意志を持つものは いつだって少数だ。高潔な意志を持たぬ人々は「楽」へと堕す。無自覚なままに。 「簡単に自分の何かを他者へ伝えたい。そして僕という存在を認めてほしい―。 だけど、他者へと『踏み込む』のは億劫だ・・・。」という要望。 すなわち、「他者とのコミュニケーションを図りたい。しかし、人との付き合いが面倒だ。」 このような矛盾した要望を叶えうるのが、昨今の情報技術の齎した功でありまた罪である。 このような要望は、本当は社会的生き物である人間が「マトモ」な生き方をしていく上で 叶えられてはならないものだったのだ。 「第四者」との相互理解は、やはり幻影に過ぎないのだ。第四者とでは幸せにはなれない。 第四者は、お互いに置換可能な匿名の他者にすぎないから。 だから我々は、人類の智の結晶たるこのツールとしての情報通信技術を、 活用し、情報を選別・取捨選択するためのリテラシーこそを身につけなければならない。 そうすれば、我々はこの恩恵を十二分に享受する事ができるであろう。 - - - - - - レポート課題 以下の2つの問のうち、1つまたは両方を選んで、 自分の考えを述べてください。字数は問いません。 [A] 自分あるいは社会にとって、コンピュータ(情報通信技術) に大きく依存している と思う点を取り上げ、コンピュータ導入以前と 以後とを比較し、 その功罪について述べて下さい。 [B] 我々の周りでは、携帯電話、家電製品、交通機関など、さまざまな物に コンピュータ (情報通信技術)が使われています。そこで、まだコンピュータが充分に 活用されていない物(事)、分野を取り上げ、 (1)コンピュータを活用すればどのような効果が期待できるか。 (2)具体的なシステム設計、構築のシナリオや実現するのに見積もられるコスト などの点から自由に議論してください。 以下は注意事項です。 自分の経験や意見を基に記述して下さい(他人の意見をそのまま写してはいけません) 文章の構成能力も採点の対象とします。(単なる文法や語句レベルではなく、文章や論理の構成について) 電子メールを使って提出してください。ただし、ECCのアカウントを使うこと。 携帯電話の電子メールによる提出は認めません。(誰が出したかが特定できないため。) クラス名(理I○○組)、学籍番号、名前を必ず最初に明記してください。
こんなの書いたけれど、ほとんど慶応経済の小論文で書いたのの焼き直し。でもあの時よりは考える時間もあったし、上手く書いてるつもり。コピペして提出しないように。まあ、提出期限はあと4時間(しかも大学のメールアカウントを使う必要あり)なので大丈夫でしょう。あははは。しかし、情報処理の課題というよりは、社会学とかそういうのの課題に見えるなあ。決め付け風&問いかけ調で書いているのはテクニックであって、僕が本当に考えている事とは多少違う。もう少し盛り込みたい事もあったけど趣旨がずれるのでカット。