いつか著者になるみなさんへ(Amazonマーケティング分析)

こんど、書籍を出すことになったので、
Amazonでのマーケティング解析をはじめました。


Amazonでカテゴリ1位などを取っておくと、
書店で「●●で1位!」みたいなPOPをつけて頂けたり、
出版社から取次の方へも、1位とれてましたよ!なんて言って頂けたり
うまく、よいスタートを切ることができそうですよね。

 

4月9日の夜20時27分に宣伝をスタートして、
21時45分にはカテゴリ【6位】
4月10日の0時17分にはカテゴリ【1位】
その後4月12日まで1位をキープすることができました。

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また、Amazonの本全体でも、売れ筋ランキング【129位】まで上がっていました。
25万冊くらい本がある中で、上位129位に無名の著者が入れるというのは、
なかなか有り難いことです。

 

ここでは、何をやって、何が起きたかをデータとともにお伝えします。

なお、書いた本は

「悩みにふりまわされてしんどいあなたへ
幸せになるためのいちばんやさしいメンタルトレーニング」

という本です。

科学的に(つまり、再現可能に)悩みを解決できる、精神医学・臨床心理学の最先端を、日本語も少しできる中国人の友人が「日本語検定3級くらいで読める!」といってくれるくらい、平易に書きました。

裏側では、理論に基づくメソッド構築と、統計分析を駆使した効果測定の、ガチのサイエンスが入ってます。(量子力学とかそういうのは、関係ないので入ってないです)えーとつまり、本のほうは、この記事の100倍くらい読みやすく書いてます。

 

ここでいうカテゴリ一位は、
Amazon「ストレス・心の病気」カテゴリでの売れ筋ランキング1位のことです。

 

また、データの取得にはAmazonアフィリエイトのトラッキングIDを、著者らの配布する全てのリンクに貼付しました。当該データと、Keepaのデータを突合させる形で下記データを表示しています。

 

ということは従って、下記は著者らが追えた売上部数のみであり、一般のAmazon検索や、ランキングを見ての購入は、ラッキングできていないということです。

よって、著者紹介が比較的多いと思われる、最初の数時間に集中して分析を行います。

 

はじめに、データの全体像からお見せします。これが全てです。

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まずは、図の観方です。

青線だけが、右側のメモリです。他は左側です。

青線黒線は、それぞれランキングを示します。よって、一番下が1位です。
カテゴリランキング(黒線)は、一気に6位まで下がって、
その後1位をキープしていることがわかります。
青線は、本全体のランキングで、最高129位から、平均250位前後をうろうろしていることがわかります。

 

橙線黄線は、売れた本の数です。いずれも左側のメモリです。

橙線が、測定開始後からの累計売上冊数を
黄線は、過去3時間に売れた本の数です。

 

以下、発見を述べていきます。

ここでの発見は、1冊という限られた本の、限られたデータから構築した仮説です。Amazonが日々アルゴリズムを更新しているという噂もありますし、あくまで参考程度にとらえてください。

 

1)Amazonでは「ランキングは1時間ごとに更新される」と書いているが、これは「1時間での売上部数」を意味しない。

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上記のように書いていますが、

例えば

10時~11時 100冊売れた → ランキング1位
11時~12時   0冊だった → ランキングすごく下がる

ということは無いようです。

つまり、ある時間毎に更新されるが、その一時間+過去も参照しているということです。

これは、誰も買わないだろう朝4時に起きて、自分で1冊買えばランキング操作ができる、といったことを防ぐために有効なので、了解可能です。

 

また、ランキングの更新も1時間ごとにコンスタントに行われているわけではなく50分~2・3時間など、幅があるように感じました。

 

2)累計冊数よりも速度(傾き)が大事?

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図の橙線の通り、3時間で30冊くらい売れていますが、

本全体ランキングが圏外(10万位程度)から2031位に向上するまで、1時間で12冊、
本全体ランキングが2031位から200位に向上するまで、その後の2.5時間で15冊売れています。(圏外と2030位は桁が多すぎて、上図に青線で表示できていません)

 

その後の伸びについては、次の図を見ながら述べます。

まず、朝9時50分~12時15分で129位につけています。

ですが、ここはちょっと解釈が難しいなと思ってます。

 

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そこで、購入とランキングの2時間遅れを仮定してみると、

深夜2:50ごろ、購入が止まる、→朝5時ごろまで止まる

→これが、朝6:10分のランキング低下(171位→187位)に。

5:22~7:11で4冊売れた→朝8時のランキング向上(187位→157位)

その後朝8時に2冊売れた(これはおそらく前述のランキングには反映されていないはず)
→8時14分に+1、8:42 +1, 8:52+1 これら5冊が、9:48のランキング向上(157位→129位)

に貢献していると考えられます。

その後については、相関は見られませんが、

このあたりは本書以外にも変われる本がマーケットで多いため、
自分たちが何冊売ったかよりも、競合がどのくらい売ったかが大事になってくると考えられます。

 

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・結論としては、30冊/3時間の売りがあると
その後の売れ方はじわじわ(その後24時間で30冊。時速1冊程度。それ以降は著者以外からの購入が増えてくることを考えると分析の対象から外す)

だとしても、カテゴリにもよると思いますが、多くのランキングサブカテゴリで
Amazon Ranking1位になれるだろうということ。

また、この1時間で●冊売れた、という情報のランキングへの反映は1-2時間ほどのタイムラグがありそうだ、ということでした。

 

なにをしたのか

ちなみになんですが、やったことは、当たり前のことを愚直にやりました。

Facebookで記事を書く(共著なので、宣伝するタイミングを著者で揃える)
・友達に拡散をお願いする。ぜひ協力してほしいんだ。この本は、届ける価値がある本なんだ、とお願いする。(20人くらい協力してくれました。中国人WeChatの日本語読めるコミュニティに中国語で宣伝を書いて投稿してくれたりしました) なんて書いてるかはわかんないけど、褒めてくれてるっぽい!笑

MBA以来完全没有时间正经看“闲书“的我被班里一位日本同学安利读了他即将要出版的新书《悩みにふりまわされてしんどいあなたへ》。东大高智商理工男(我们全班的micro和macro的救星[捂脸]),没有鸡汤,文字细腻而朴实,安利我读得时候反复强调这是一本很読みやすい的书。果不其然,简单的文字(大概还不到日语三级水平?),对人性最真实得写照,也直击人心地道出了朴实无华地道理。 细细品读一遍之后,顿感一遍不够,每天都想再读一下。读后感:到这个年纪要改变脾气秉性已经是不太可能,要摆脱烦恼只是自欺欺人,但是要改善思维方式,只要努力实践一定能有所收获。今天得知他的书在亚马逊上预售的情况下已经是bestseller no.1了!不免有感而发,思念一下此书以缓解今天开完一个乱七八糟会的烦恼~(安利一下购书链接,这是一本不容错过的好书!

・同じタイミングにあわせて、メールマガジン等、過去このテーマに参加してくださった方へご連絡しました。

 

結果として、最初の30が売れましたが、
「よし、いまから買うよ」と、確実に買ってくれる人を
たった30人見つけることができれば、まずはランクインできるのではないでしょうか。

 

もちろん、書籍は内容で勝負することが大事で、
僕らはそのために1年間かけて書きました。

けれども、マーケティングにも眼を向けなければ、
「誰にも読まれない名作」になってしまう。

これからも色々と、仕掛けていきたいと思います。

 

なお、もっと著者にデータを提供したい!という方は
ぜひこちらから予約して頂ければ、わたくしにデータが溜まります笑。

というか、ぜひ、お手にとって読んでください。

 

共著なので、僕に入る原稿料なんて、1万部売れたところでたかが知れています。
一年という時間をそれにかけたのは、広まる価値ある知識だと信じたからです。

「悩みにふりまわされてしんどいあなたへ
幸せになるためのいちばんやさしいメンタルトレーニング」

 

 

「自信」も「自己肯定感」も存在しない。追うべきは具体的な行動

最近、プレゼンをする機会に恵まれています。

しかも、英語だったり、100人くらいの前だったり。

 

だから、参加者や、友達や、知り合いから、こんなことを聴かれます。

「どうしたら、そんなふうに、自信をもってプレゼンできますか?」とか
「人前に立った時、緊張しない方法が知りたいです」とか
「準備してる段階で、もう不安になるんです。なんとかなりませんか」とか。

 

この記事では、そんな課題を抱えているひとに、

具体的な解決策を提示します。

それから、最近書いた本の宣伝を、します。笑。

 

はじめに、こんな場面を想像してみてください。

「ぼくは、自信があります。」って言っているひとに

 

「あなたの自信を、いま、ここで、わたしに見せてください

とお願いしたら、そのひとは何を見せてくれるでしょうか?

 

 

あるいは、

「このひと、自信をもってプレゼンするな。すごいな。」

と思える人の、

どんなところに自信を感じますか?

 

「自信」は実際に存在するモノではないので、

ポケットから取り出して「これですよ、これが、自信です。」

というようには、見せることができません。

 

むしろ、

  • 立ち方や姿勢。
  • 声の出し方。大きさや声のトーン、緩急のつけかた。
  • ジェスチャーやボディランゲージの大きさ
  • アイコンタクトをしっかりと取っているか
  • 顔の表情。硬くないか、表情と内容が一致しているか
  • 質疑応答。間をとったり、適切な速度で回答を返しているか

といった、いくつかの行動パターンに
わたしたちは「自信」というラベルを貼っているのです。

 

だから、

「自信」という、存在しないものを追いかけるのではなく、

自信を構成する要素である、行動が適切にとれるようにした方がいい。

 

だから、自信をつけるために、最短の行動は、次の通りです。

  • まず、何度も練習をすることです。

    「プレゼンうまいね」と言われるようになった今でも、わたしは練習を必ずしています。スライドだけつくって、話すのは本番がはじめて、なんて、不安になって当然です。重要なプレゼンなら、ビデオ録画してください。ビデオを見て、行動を修正しましょう。
  • 内容

    プレゼンの内容を推敲して、自分が「そうだ」と思えるもの、話す自分自身が同意できる内容になっているかどうかです。自分が納得していないことを「自信をもってプレゼン」できたら、それはどっちかというと、プレゼンの才能ではなく、詐欺師の才能です。笑。
  • 個別具体的な、技術の習得・練習

    立ち方、姿勢、ボディランゲージ、アイコンタクトなど、スキル(=洗練された行動)として身につけられるものは、ひとつずつ身につけていきましょう。
  • 大事なことに集中しましょう。

    多くの場合、プレゼンで大切なことは、「自信をもってプレゼンすること」ではありません。相手を動かすことです。プロジェクトを前に進めることです。聞き手に、わかってもらうことです。お客様や、上司や、同僚や、聴衆は、プレゼンが上手な自信家の、中身のないプレゼンが聴きたいわけではないのです。

 

自信が、「ある」か「ない」か。
これを問いはじめると、
自信という「それ自体は存在しないもの」のチカラが大きくなります。

 

プレゼンして、うまくいけばチャンスかもしれないけど、
自信がないから、やめておこう
と、「自信がない」ことが、
人生を前に進めるうえで、障害となってしまったりします。

 

けれども、自信それ自体は、いくつかの行動のパターンに過ぎないのです。
必要ならば、個別具体的にトレーニングすればよいだけなのです。

 

わたしたち人間は、それ自体存在しないものに、名前をつけることが
できるようになりました。

日々のコミュニケーションの中では
「あの新人、自信をもってプレゼンしてるね。いいね」とか
「自信もって!あなたなら、できるよ」とか

行動のパターンに名前をつけることは、役に立ちます。

 

けれども、この「自信」という言葉にとらわれてしまうと、
ほんとうは、行動をブラッシュアップすれば良いだけなのに、

「どうやったら、自信がつけられるんだろう?
このサイトに、聴衆をカボチャだと思え、って書いてあるけど
ほんとうかなあ?」なんて、悩んでしまいます。

 

同じように、

自尊心、自己肯定感、情熱、熱意、やる気、本気、勇気、
といった言葉もそうです。それ自体は存在しません。

 

だから「やる気だせ!」なんて叱るよりも
具体的な行動を改善してもらったほうが、役に立つものです。

 

 

頭の中にながれる言葉は、強い力を持ちます。

「ぼくは、自信がない」

という言葉が頭の中にながれるとき、

自分自身の行動を強く制約してしまったりします。

 

たとえば、就職活動をしている学生が多数参加する、講演会があったとします。

 

スライドには、次のように書かれています。

いきたい会社のOBの電話番号 090ー✕✕✕✕ー✕✕✕✕ (◯◯担当部長)

 

講師が、こう尋ねます。
「いま、この場で、いきたい会社の部長さんに、
電話をかけてって言われたら、
かけられるってひと、何人くらいいます?」

 

前の方に座った、ひとり、ふたり、まばらに手があがります。
多くの人が手をあげなかった。


そんなの「無理」「できない」って、
多くの参加者が思った。

 

でも、電話の使い方を知っていて、指が動かせるなら、
能力としては、電話をかけることができるはず。

 

だから「無理」「できない」って、いうのは事実とは違って、

正確には「できるけど、いまは、やりたくない」となるはず。

 

「できるけど、いまは、やりたくない」と考えれば、

・話す内容を準備してから、かけよう
・時間帯も、相手がゆっくり時間をとってくれそうなタイミングにしよう

こんなふうに、戦略的にすら考えられる。

 

けれど「無理」「できない」という言葉に左右されると、
実際に自分には電話をかけることなど、無理。

そんな風に思い込んでしまう。そして、そこで行動が止まってしまう。

 

「悩み」がなくなれば、悩みをうまく対処できたら、
自分が「無理」「できない」って思い込んでいることが
行動にうつせるようになります。

 

 というわけで、本がもうすぐ、出ます。

ぜひ、予約してください。

 

 

(2018/04/09 23:54追記(SGT))

この記事を公開してから、まだ予約段階にも関わらず、
Amazonの、ストレス・心の病気カテゴリ 売れ筋ランキングで1位になりました。

みなさまのお陰です。ありがとうございます!

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【無料講演(東京 1月4日夜):「起業家のための情熱のみつけかた」ご案内】

こちらの、先日の記事

 で、報告しました、シンガポール国立大で行った講演を
スローガン社さんから呼んでいただいて、東京でも行うことにしました。

講演は日本語で、シンガポールよりも日本人に向けてお話します。
また、スローガン社の共同創業者であり、
幾つかの会社を上場させた経験もある織田一彰さんと共に登壇します。

織田さんからはじめ30分ほどお話いただき、
「起業家のための情熱のみつけかた」を小一時間ほど
その後、対談形式で会場からのQ&Aタイムとさせて頂ければと思います。

 

「起業家のための」と銘打ってありますが、
海外MBA志望者や、スタートアップで働きたいとか、
転職や起業までいかなくても、自分のプロジェクトを小さく産みたいとか、
なにか「新しいことをはじめたい!」という方なら
学生・社会人を問わず歓迎です。

 


1月4日、18時45分開場、19時開始で2.5時間程度を予定しています。
こちらの、Facebookイベントページ

からご登録頂けます。

ふるってのご応募をお待ちしております!

 

機能的文脈主義に関する、ごく専門的な追記

(ツッコミを頂いたので、少し専門的な見地から補足をします。)

 

前エントリに関し、id:picnic611 さんから以下のコメントをいただきました。ありがとうございます。

「愛は幻想です。実在しません。実在するなら、いま、ここで見せてください。ほら、見せられないでしょ?愛は存在しない。証明終わり!」論法 

「見せられないから、存在しない」という論法は、おっしゃる通りで、科学的には真ではありません

 

そこで、前エントリの背景となる機能的文脈主義という考え方(科学哲学)について補足しておきたいと思います。

 

機能的文脈主義は二人の親を持ちます。哲学的実利主義と文脈主義です。

哲学的実利主義では、経験不可能な事柄の真理を考えるのではなく、概念・認識を客観的に記述します。

文脈主義では、行為それ自体が望ましい/役にたつかどうかは、その行為が行われる文脈に依存する、と考えます。

 

少しわかりにくいので、もう少し平易に下で述べていきます。 

 

まず、多くの哲学は真理基準、つまりなにを真とするかの基準というものを持ちますが、機能的文脈主義の真理基準は「役に立つかどうか」です。(専門的には、機能するかどうか、です)

 

機能的文脈主義は、行動科学・行動分析の中から立ち現れてきた哲学ですから、では、何に役に立てばよいかというと、行動の予測と制御の役に立てばよい、ということになります。

 

機能的文脈主義はオントロジー(存在論)ではありません。

そのため、何かが存在するかどうかは、どちらでもよい、という立場をとります。
また、何かが、「ほんとうかどうか」も、どちらでもよい、という立場をとります。

ラフに言うなら「正しさは、どうでもいい」です。

 

例えば、クライアントが

「先生、私は悪い母親なんです。昨日は息子にこんなことをしてしまいました。
ですから、私が悪い母親なのは、ほんとうのことなんです。ひどい母親です。」 

 といったとき、機能的文脈主義を採用するセラピストは、クライアントがほんとうにひどいかどうか(あるいは、ひどさがクライアントに存在するかどうか)については、(それを議論することが、クライアントが前に進む上で役に立つという判断をしない限り)議論しません。

クライアントが酷い母親であるかどうかを見極めることは、クライアントが悩みから脱出する上では、基本的には役に立たないからです。

 

他にも、例えば部下が

私は才能のない人間なんです。これは真実なんです。だからその仕事は私にはできません。 

と言うかもしれない。

けれども、部下に才能があるかどうか、その真実についてはどちらでもよく、そう考えることが、役に立つかどうか?を考えるのが、機能的文脈主義の立場です。

 

ここまでが「機能的文脈主義」の機能という言葉の簡便な説明です。

 

続いて、文脈というのはどういうことかというと、

「役に立つか、立たないかは文脈による」という考え方です。

 

一般的には「壊れた椅子」は役に立ちませんが、文脈によっては役に立ちます。
例えば、椅子のメーカーが、椅子の強度を向上させよう、という時
壊れた椅子はとても役に立つかもしれません。

 

そして、機能的文脈主義では、任意に選択されたゴールに対して役に立つ(workable)かどうかを模索します。

これらが、駆け足ながら、機能的文脈主義の前提です。

 

機能的文脈主義では、その方が行動の予測と制御に役に立つため
「考える」とか「感じる」とか「分析する」といった、「私的出来事」も行動として分類します。話すとか、走るといった、公的行動と同じように「行動」として捉えたほうが、行動科学では機能するためです。

 

従って、内的行動は、基本的には1人のひと(つまり、行動の取り手)にしか観察されませんが、機能的文脈主義が、その内的行動を「存在しない」と考えているわけではありません。

 

 

従って、

「やる気が存在するか、しないか」というのは、(機能的文脈主義を採用しているときの)私にとってはどちらでもいいのです。

しかし「やる気」を議論することが、行動を変える役に立たないことを私は知っています。

 

なぜかというと、これは、やる気自体が存在するから、存在しないから、という議論よりも、「やる気」には、①場面間転移性、②制御可能性がなく、行動に予測と影響を与えづらいためです。

 

場面間転移性とは、
例えば、得意科目の「国語」の「やる気」を吸い上げて、
苦手科目の「算数」をやるときに、その「やる気」を与える、
というようなことを言います。

 

制御可能性とは、
例えば、吸い上げた「やる気」を、「理科」を勉強する時に半分または2倍にして
与えると、その勉強への取り組み方は、半分ぐらいまたは2倍になるだろう。
というようなことを言います。つまり、与え方の工夫です。

 

「お金」や「どうぶつのシール」は、
この場面間転移性と制御可能性を持ちますが、
やる気、モチベーション、熱意は持ちません。
(もつ方法論があるなら、是非知りたいです)

 

 

従って、もし、もう少し正確に記載するならば前エントリは

「やる気について考えることは、機能的ではありません」
「やる気を構成している要素である、具体的な行動について考えましょう。」

のようになります。

 

けれども、この種の説明は、あまり機能しない(行動に影響を与える上で機能しない、つまり、途中で読み手が離脱する)ことが多いことを知っています。(どのくらいの方に、ここまで読み進めていただけたでしょうか?はてなスターを下に1つ頂く、ということにすれば、アクセス数比で、私の想定が正しかったかどうかの検証ができるかもしれません。)

 

つまり「やる気は存在しない」と書いたほうが、読者が今後、やる気にフォーカスするのではなく、別の行動にフォーカスする上で機能するだろうと考えて、前エントリの書き方にしている、というのが実際のところです。

 

id:picnic611 さん改めましてコメントを頂き、より正確に記述するチャンスをいただき、ありがとうございました。

 

起業家のための情熱のみつけかた

シンガポール国立大学にて起業家をエンカレッジするイベント

NUS Entrepreneurship Launchpad の中で、

シンガポール国立大MBA起業家クラブの代表として、一時間の講演を行いました。

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タイトルは「起業家のための情熱のみつけかた」ですが、
「自信や自己肯定感やモチベーションなど不要」 というのが、
主要な結論です。

 

近年、アジアNo.1とされるシンガポール国立大の学生への刺さり方は、かなり好評で、

・目からウロコだった
・これまで受けた講師の中で最高の講師だった
・シンプルだが、効果的なスライドだった
・講師はパッションをもって講義を行った。よく練られたコンテンツが印象的に語られた。

などという評価をいただきました。70名超ほどの参加者でした。

画像に含まれている可能性があるもの:17人、、スマイル

 

72%の受講者が「Best Teacher Awards」にノミネートしたい、と答えたスライドを以下に共有します。

 

 スライドはすべて簡単な英語ですが、以下に骨子を記載しておきます。

・自信やモチベーション、もちろん情熱もやる気も、幻想です。実在しません

・もし、あなたがいま、ここで「自己肯定感を見せてください」「情熱を見せてください」と言ったら、あなたは何を見せるでしょうか?

・結局それは、大きな声だったり、良い姿勢だったり、シリアスな声のトーンだったり、長時間労働の成果物だったりと、それら見せることができるものは、行動や行動の結果にすぎないのです

・ですから、わたしたちは、一連の行動に対して「やる気がある」とか、「自信がある」とか、説明のためのラベルを貼っているに過ぎません。

・ですから、やる気やモチベーションを議論することは、意味がありません。やる気を、まるで電池のように持ち運べたり、充電したり、ONにしたりする技術が確立されているならアリですが。

・もしプレゼンがニガテなら「プレゼンの自信をつける方法」を模索するのではなく、プレゼンの内容と伝え方の練習をしたり、具体的な喋り方・声の出し方のレッスンを受けるべきです。

・自信を模索することは、逆にプレゼンのスキルのない自分と向き合わない、という事を意味します

 ・情熱、モチベーション、自信、自己肯定感、そういった(たとえ実存していたとしても)実在しないラベルを模索するのではなく、具体的な行動にフォーカスしましょう。

・行動をどうしたら、自由自在に編集できるかについては、過去およそ100年の行動科学の知見を活かすことができます。(スライドには詳細がありますが、ここでは省略)

・人間の行動は、行動科学が対象とする動物の行動に、言語行動を加えたものです。

・言語行動についても、ここ40年の研究が進んでいます(スライドには簡単に記載)

・では、どのような具体的な行動が、あなたの長期的なしあわせを増大させるのか?それを選択することが大切です。

・この行動のことを「価値/Valueと呼びます。

・価値とは、具体的なやることであって、以下のどれでもありません「やらないこと」「~されること」「持つこと・所有すること」「ポジションに就くこと」

・ポジションにつき、富をもっていたとしても、やり続けたい、と今思えることが価値です。

・選択は、判断とは違って、ただ選ぶことができます。それは正当化が必要ないものです。判断には正当化が、あるいは比較分析が必要です。

・あなたはあなたの好きな行動を、無意識的には既に「ただ選択して」いますが、それに気づいていません。

・意識的に選んでいるものが何か、気づくことができたら、「選択」すべき時に判断してしまうという愚を避けることができます。

「選択」すべき時に判断してしまうとは、例えば、恋人を選ぶ時に、年収で比較検討してしまう、就職先を選ぶ時に、単にランキング上位の会社を狙ってしまう、というようなことです。友達に自慢できるかもしれませんが、あなたのしあわせには関係のないことです

・選んでいる行動が何か、特定することができたら、ふわっと日常で、もっておきましょう。それに固執する必要もありません

・その行動をより多くとることを選択してみて、それにしあわせを感じるか、情熱を感じるか、自分の身体でフィードバックをとってみてください

・人生は旅なので、情熱を持てる行動を続けていきましょう!

 

(追記)

2018年1月4日19時~、東京でも上記の内容を講演します。

こちらの、Facebookイベントページからお申込みください。

社会人・学生の別なく、無料で参加いただけます。

 

 

 

日本語でのよりわかりやすい内容は、現在、書籍を執筆中ですので、

本Blogを↓こちらから購読して頂ければ、出版時に追ってアナウンスを致します。


(4月11日追記)
本が出ました!現在、Amazon 本全体の新着ランキングで48位
「ストレス・心の病気」カテゴリで1位となっております!

 

MBA生向け プレゼンテーション講座で話したよ

 

先日、MBA生に向けて、プレゼンテーション講座をやりました。

・どのように思考を構造化すればいいのか。ピラミッド原則を事例も交えて簡潔ながらわかりやすく!

・構造化された思考を、どのように階段状のストーリーとして語るべきなのか。

これらについて80分ほど講義をしました。講座後のフィードバックとしては、4.77/5だったので、なかなかの高評価ではないでしょうか。

 

スライドの枚数は多いですが、80分で話しきれる内容ですので、1スライド1メッセージがきちんとアタマに入ってくると思います。

 
それでは、講義資料はこちらからどうぞ。

Game Theoryの講座をやりました

 

MBAの学生に、先日ゲーム理論の講座をやりました。
50人(学年の約半数)が休日にも限らず集まりまして盛況でした。

 

スライドはこちらから(英語)