いま話題の「心理的安全性」について、本気出して科学的に分かりやすく説明してみた

「成果を上げるチーム・効果的なチームは、何が決めるのか?」
2012年から、Googleのリサーチチームが「Project Aristotle」の中で明らかにしました。

そこでは「心理的安全性」が最も重要だった、と結論付けられています。

 

けれど、わかったようでよくわからない心理的安全性」とは、ほんとうには、いったい何なのでしょうか?

わたしたちは、この知見をどう活かして、自分の職場で生産的で効果的なチーム作りができるのでしょうか

 

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rework.withgoogle.com

 

実は、心理的安全性」には、およそ50年の研究の歴史があります。

その意味では、Googleは、心理的安全性は確かに、職場の生産性に効果的だと「再発見」したに過ぎないとすら言えます。

 

ここでは、その50年の歴史を圧縮して、いまの科学でわかっていること、
わかっていないことをお伝えしていきたいと想います。

 

まず、この「心理的安全性」というコンセプトは、経営学の一分野として位置づけられます。

中でも、組織論と呼ばれる分野に該当します。

 

この組織論では、「個人」「チームやグループ」「組織」という3つの規模で、人またはその集団を捉えます。

 

この「心理的安全性」が存在することは、それらどのレイヤーでも、大事だとされています。

 

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これら3つのレイヤーがありますが、Googleの調査では「チーム」に着目しています。この「チームの心理的安全性」は、実は20年ほど前、1999年に、ハーバード大学エドモンドソン先生が、この分野の金字塔となるような調査研究をまとめたことで、一躍組織論の中で、注目される概念になりました。

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「チームの心理的安全性」が注目されるようになったのは、組織の業績を上げる上で「チームが学習すること」が、組織論の中でも「組織学習論」と呼ばれる分野で、重要視されているからです。

 

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これら、組織学習論でいうと、「U理論」「学習する組織」などの著作のある、MITのピータ・センゲ博士が有名ですね。

 

「チーム」とか、「学習」という言葉について、今一度、整理しておきましょう。

 

いまを生きるわたしたちは、ごく自然に「チーム」という言葉を使います。

けれど、Ostermanさんという研究者によると「チームという概念それ自体が、1980年以降、最も広まったイノベーションのひとつ」なのだと言います。

(Osterman, P. (1994). How common is workplace transformation and who adopts it?. ILR Review, 47(2), 173-188.

 

つまり、職場における「チーム」というコンセプトは、発明され、導入され、広まった、ここ40年くらいの新しい概念だと言うのです。(スポーツにおける「チーム」は、もっとずっと昔からあったことでしょうが。)

 

そして、「チームの心理的安全性」の研究の元祖である、前述のエドモンドソン 先生は、チームについてこのように言っています。

 

「チーム」は名詞ではなく、動詞:チーミングである。

どういうことでしょうか。

 

例えばあなたが、新入社員で、10月1日、内定式に行ったとしましょう。
友達はおろか、知り合いも一人もいません。

横長のテーブルごとに、3人づつ腰掛けています。
で、言われます「左右の人と3人でチームをつくってください。」

 

果たしてこれは、チームでしょうか?

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チーム、というよりは「個人の集まり」と言ったほうが、正確かもしれません。

 

チームとは、単に個人の集まりにつけた「名前」ではないはずです。

チームとは、ちょうどこんな風に、メンバーの間であったり、
メンバーと、外にあるゴールや問題との間で、何かしらの相互作用や活動が行われているはずです。

 

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このことを、エドモンド先生は次のように言いました。

「チームとは、人々が互いに新しいアイディアを生み出したり、互いに答えを見つけたり、互いに問題を解決したり、するための活動である。」(2012, Edmondson)

 

これが、チームが「動詞:チーミングだ!」と彼女が主張する、その意味です。

 

さて、わたしたちの「チーム」は現在、どんな状況に置かれているでしょうか。

 

過去の成功事例や、偉い人の書いたマニュアル通りにやればオールオッケーなチーム(実行志向のチーム)は減っていて、「不確実性と難度の高い挑戦」が求められるようなチーム(学習志向のチーム)が、増えてきているのではないでしょうか。

不確実性の高い世界では、チームは「学習する」必要があります。

マニュアルを学ぶ、ということではなく、実践や挑戦、失敗から学ぶ必要がある、ということです。

 

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(図左:フォードT型。世界で1000万台売れたとか。図右:テスラ車。)

 

これら、チームの差異を比べると、次の図のようになります。

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そして「チームの心理的安全性」とは、「チームがいま業績を上げる」ために必要なのではなく、未来をつくる、ために「チームが学習する基礎」となるから、重要だ、というのがこの20年の「チームの心理的安全性」研究の結論です。

 

いくつか、主要な研究をレビューしてみましょう。

 

まずは、本稿で登場3回め。1999年の、エドモンドソン先生の研究です。
ちなみに、6,000回以上引用されている、化物論文です。

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 続いて、2011年のリーダーシップと心理的安全性に対する研究です。

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上記のように心理的安全性に関する研究は、特に米国を中心に盛んに行われており、

チームの心理的安全性は

  • チームの学習を推進し、中長期で業績や、質の高い意思決定に繋がる
  • 上質な人間関係と、リーダーシップ、特にサーヴァント・リーダーシップによって育まれる
  • あるチームの方が、ないチームよりも、衝突/問題が報告される可能性が高い(揉み消されない・起きた問題が隠蔽されず報告される)

  • それがあると、起きた衝突/問題は、人間関係の拗れにはならず、問題を吸い上げ、解決策を幅広く検討するために活用される。

 とされています。

 

さて、改めて「チームの心理的安全性」とは、
いったいぜんたい、何のことでしょうか?

 

エドモンドソン先生のもともとの定義では、次のように書かれています。

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もう少し、噛み砕いてみましょう。

チームが心理的安全、とは、つまりこういうことです。

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もっと、噛み砕いて言うと。

 

「このチームだったら、大丈夫」と思えること。

それが、心理的安全性です。

 

 

さて、ではどうしたらいいのか?
みらいをつくるチームにとって重要な「心理的安全性=大丈夫」をどうやって作ればいいのか。という疑問が残ります。

研究では、

サーバントリーダーシップが大事だ
・リーダーのコーチングが大事だ
・上質な人間関係が大事だ

など、いろいろなことが言われていますが、ふたつ問題があります。

 

ひとつは、上記のような「大事なこと」を聴いても、具体的に何をどうしたらよいか、わからない、という問題。

もうひとつは、アメリカの研究がほとんどであるため、日本の企業風土で活かして役に立つのかわからない

という、ふたつの「わからない」問題です。

 

というわけで、実践する上でのヒントがわからない時は、実践して成果を出してきた、実務家に聴いてみるのが一番でしょう。

 

12月11日18:30より、
元ドコモ・ヘルスケア社長、現オムロン株式会社 イノベーション推進本部の竹林さんをお呼びして「心理的安全性×イノベーション」についてお話をいただきます。

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こちらのリンクのFacebookページから詳細を確認いただき、お申込みフォームにご登録ください。
料金は無料だそうです。(先日打ち合わせをさせていただきましたが、めちゃくちゃおもしろかったです)

 

下記のイベントは、300名の登録をいただき、大盛況のうちに終了致しました。ありがとうございました。

この2018年11月20日夜、都内でイベントが開かれます。無料だそうです。

 

 日本の人事部「HRアワード」で個人の部・最優秀賞を獲得された、
武田雅子さんをお呼びして、2時間。対談形式でお話をお聴きします。

(わたくしも僭越ながら、10分~20分ほど、ここで書いたような「心理的安全性の科学」を、会場にシェアさせて頂ければと思います。)

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武田雅子さんは、株式会社クレディセゾンで取締役を務められ、50歳にして「初の転職」現在は、カルビー執行役員・人事総務本部長を務めていらっしゃいます。

 

イベントのお申込みは、下記Facebookページに記載のある、Googleフォームからどうぞ。カルビー武田雅子さんに聞く、チームの心理的安全性構築 

  

 また、チームというよりは個人向けですが

「悩みにふりまわされて しんどいあなたへ」という、個人の悩みの解決法を書いた書籍も、好評発売中です!(Amazonストレスカテゴリで1位、和書全体で12位などを獲得。首都圏JRの交通広告も出ました!)

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だれでもわかる!内部留保の話(トヨタの内部留保は5000年!?)

トヨタ内部留保、使い切るのに5千年、という記事が目に止まったので

  • 内部留保って、実際のところなに?(トヨタにそれだけの現金があるわけじゃないよ!)

って話を、MBAでも誰でもわかるように書きたいと思います。

 Businessman analyzing financial report data company operations, balance sheet, fintech

 

 

まず、本記事は特定の政党批判をしたいわけではありません。ただ「企業のたんまり溜め込んだ内部留保を使えばええやろ!」という誤解を解きたい記事です。(共産党以外にも、内部留保に課税する、を公約に掲げた党や、「内部留保を溜め込んでいる!還元すべき」という論調のメディアも良くあります)

 

この内部留保使い切るのに5千年、というのは、2つの意味でナンセンスです。

 

毎日給与27円アップ!!うれしい?

まず、ひとつめは大変単純な計算なのですが、

トヨタ自動車の3月期決算を見てみたら、子会社も含めて連結内部留保は約20兆円。毎日1千万円ずつ使っていくとする。想像できませんが、使い切るのに5480年かかる。

このお金を生かしたら、何ができるか。内部留保を賃上げに回す。正社員の雇用を増やす。そうすれば、トヨタの車はもっと売れるようになる。

とあります。しかし、トヨタの従業員は連結で364,445人居ます(2017年3月)

毎日1千万円を、36万人で割ってみます。うーん、一日27円の賃上げ、魅力的だ!

 

もちろん、毎日一千万という仮定がおかしいわけです。*1

 

内部留保とは、なにか?

ちなみに、2007年にはトヨタ内部留保(この記事では、企業の決算書類の、利益剰余金を参照してます。*2 )は12.4兆円でしたから、
現在の19.5兆円まで、+7.1兆円を11年かけて増やしたわけです。

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さすがに、何十年もかかって貯めてきたものを、一年で使うと、今年は賃上げ、来年は賃下げ、になってしまいますから、増加の平均をとってみましょうか。 

「平均して年間6,500億円くらいある」と考えれば、たしかに、賃上げや採用や、いろんなことに使えそうです。ほんとうにそうなのか?ここから、この「内部留保」について、もう少し見てみましょう。

 

さて、内部留保の説明をしようとすると、バランスシートと損益計算書が…という話から始まるのが世の常ですが、会計を知らない人には、出たよ小難しい話…となりますし、会計を知っている人は、この説明を読む必要がありません。

 

よって、こんなところから始めたいと思います。

 

たかしくんの新生活!!

たかし君は、いま

・現金20万円

・パソコン1台(30万円のMac Book Pro)

を、いま持っています。

 

レストランで食べたご飯や、借りているお家の家賃や、少額の消耗品と違って、
パソコンは高額ですし、売ったらお金になりそうですし「資産」と呼ぶことにしましょう。

 

図でたかし君の「資産」を表現すると、こういうことになります。

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でも、たかしくん、実は、去年までは一文無しでした。

この一年で、就職して、お金をいっぱい稼げたので、

50万円分の「資産」を形成することができたんですね。

 

ちなみに、たかしくんは、一文無しだった去年から、

今日この日までで、300万円稼ぎました。

 

けれども、家賃と生活費で、たくさんお金を使いました。

いっぱい飲み会にもでかけました。結婚式にも行きました。

 

(資産となるパソコンを買う費用や、手元に残る現金以外では)

この1年で、260万円使いました。

 

そうすると、300万円ー260万円は、40万円手元に残っているはずですよね。

でも、いま、たかしくんは、

30万円のパソコンを買っていて、20万円の現金を持っているわけです。

 

40万円しか手元にないはずなのに、50万円分の資産がある…。

どういうことでしょうか?

 

実は、10万円、お金を借りていました。

 

今までの話を図にすると、こうなります。

 

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お金の調達のしかたを、赤枠の右側に。

お金の使いみちを、青枠の左側に。書いています。

 

実は、これが「バランスシート」または「貸借対照表」と呼ばれるものです。

右側に、お金の調達の仕方を、

左側に、調達したお金が、どんな資産(現金も含めて、機械や土地や建物や…)に

変わっているか、を表しています。

 

そして、この「稼ぎのあまり」のこと、つまり利益のことを、企業の場合、内部留保(Retained Earnings)と呼びます。*3

 

つまり、内部留保とは、お金の調達の仕方につけられた名前!!

つまり、内部留保とは、企業にそれだけの現金があるかどうか?を示すのではなく
お金をどのように手に入れたか、という調達手法を示す言葉なんです。*4

 

ここまでの話を、企業のバランスシート(貸借対照表)っぽく書くと

下記のようになります。

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だから、内部留保が40万円あっても、
現金は20万円しかない。その20万円も、うち10万円は負債(借金)だったりするわけです。

 

 ちなみに、お金の調達手法には3種類あります。


1.事業活動をして利益を出す(累計) → 内部留保(Retained Earnings)

2.借金してお金を調達する → 負債(Liability)

この2つはたかし君の例でも見てきました。

これに加えて、企業の場合は
3.株式を発行して資金調達 → 資本金(Common Stock)

があります。 

 

 

たかしくんの新生活 ~それからの1年~

正確を期すため、たかし君の例を、もう一年続けましょう。

 

確認ですが、たかし君は、「今年」持っている資産は50万円です。
20万円の現金と、30万円のパソコンです。

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ここから、時計を一年、未来へ進めてみましょう。

 

なんと!たかし君は、年収がガクッと落ちてしまいました。
一年で100万円になってしまったのです。

たかし君も生き延びるために必死です。

生活コストを、85万円に抑えました。*5

 

これを図にすると、次のようになります。

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一年間で、15万円、売上によってお金を調達したわけです。

ちなみにですが、資産を買うのに使った現金は、費用に含めません

(だって、税金って、売上ー費用=利益で、税金は利益に掛かります*6から、資産を買うお金が費用に含められるなら、すべての会社が「とりあえず金の延べ棒買いまくるか…あとで現金に戻そ。そしたら税金ゼロやん!ワイ天才か!」ってなりますよね)

 

ともあれ、

一年間で、15万円、売上によって、つまり事業を行うことで、お金を調達したわけです。 

 

先程まで見ていた、バランスシート(貸借対照表)の右側(お金の調達の仕方)だけに注目してみると、次のような変化がある、ということになります。

 

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細かくいうと、

・去年の内部留保=40万円

・今年の利益(Net Income)=15万円

・今年の内部留保=去年の内部留保+今年の利益=55万円となります。

 

そして、この一年では、ひとつも資産を購入しなかったとすると、
現金は15万円増えているはずです。

 

では、バランスシートの左右をあわせて、図にしてみましょう。

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この一年では、15万円しか利益が出ていない、つまり、15万円しか内部留保は増えていません。

ちなみに、この15万円というのは、法人税などの、税金を払った後の15万円です

*7

 

時折、内部留保に課税せよ!という意見を見ることがありますが、

内部留保に課税をする、ということは、既に税金を払った後のお金に、
さらに毎年税金をかける、ということを意味しますし、
この場合では、内部留保が55万円あっても、現金は35万円しかない。
さらに、うち10万円は借金、ということになります。

 

内部留保は、現金で持っているかもしれませんし、機械や土地の形で持っているかもしれませんし、投資などの有価証券で持っているかもしれません。

 

そして「自分で稼いで調達すると、毎年税金がかかるから、
銀行から借りるか、株式を発行した方がお得!!」

ということになりかねません。

 

さて、 ここまでで、内部留保については それが何なのか、

少なくとも「企業が自由に使える現金のことではなく
企業のお金の調達の仕方・形態をさす」ことをご理解頂けたかと思います。

 

トヨタのバランスシート!

ここからは、実際にトヨタのバランスシートを見てみましょう。2018年3月期(2017年4月~2018年3月の1年間)を見ています。

 

もちろん、簡略化をしています。

 

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バランスシート全体のサイズが50兆円。(たかし君は50万円でしたね)

 

左側、つまり「お金の使いみち」を見ると、現金ぽいやつが18兆円あります。

現金ぽいやつの中身は、現金以外にも定期預金、売掛金、前払費用、金融債権など、複雑なので、ざっくり「すぐ(1年以内)に現金にできそうなやつ」だと思ってください。 

長期金融債は、 リース事業や、トヨタの金融事業(ローンで車を買うお客さんにお金を貸していて、それを取り立てる権利=債権があるわけですね。)

投資は、トヨタ系列の会社に2.8兆円、他の会社の株式を7,6兆円分持っています。

固定資産は、さすがトヨタですね、機械装置が11兆円、車両等が5兆円、建物4兆円などが計上されています。*8

 

難しいので、もっとざっくり書くと、こういう感じになります。
(左側だけ変わってます)

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次に、右側(調達のしかた)を見てみましょう。

早めに返す借金ぽいやつ、つまり、流動負債が、流動資産と同じくらいあります。

内訳の主なものは、5兆円の短期借入金、4.2兆円の長期で借りたけれども、次の一年で返す予定の借入金、2.6兆円の買掛金などです。

固定負債は、10兆円の長期借入金に加えて、0.9兆円の退職年金に当てる費用、などです。

内部留保(利益剰余金)は、これまで見てきたとおりですが、

トヨタの場合、昨年より1.9兆円増えて19.5兆円となっています。

2.5兆円出した利益のうち、配当で0.6兆円を株主に還元し、1.9兆円を内部留保に計上した、ということになります。

 

あわせて売上も見てみましょう。 

ざっくり、こんな感じです。

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ということは、貸借対照表(バランスシート)の右側だけを
去年と今年で見比べると、以下のようになるわけです。

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それこそ、内部留保の5%課税されたら、その期の利益が半分になる、とか
トヨタの場合、そのくらいのインパクトがあります。*9 *10

 

いずれにせよ、上記の議論でわかるとおり「内部留保」の絶対額を元に、
それも、その額が多いことを「企業が現金を溜め込んでいて、それをなにかの原資に使える」かのように表現するのは間違っています。

 

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内部留保をやっつける方法!

内部留保って、繰り返しになりますが、要は、(法人税などを支払った後の)毎年の利益(のうち、株主への配当を引いた残り)が、毎年溜まっていったものです。

なので、内部留保をへらすためには
1)赤字になる(単年度決算が黒字だと、内部留保は毎年増えます)
2)株主への配当を増やす

ことが必要です。

 

トヨタの場合では、もちろん現金等を17兆円も持っていますが、それは次の一年では返済に当てなければいけません。

 

また「無借金経営」がメディアで持ち上げられることもありますが、

無借金ということは、基本的には「資本金」と「内部留保」だけでビジネスを回しているということであり、内部留保を糾弾するのであれば、無借金経営も糾弾されなくては一貫性がありません(もちろん、糾弾する必要はありません)。

 

内部留保額のみを見て、それを無理やり還元させようとすると、

今度は、機械や設備を売ることになるでしょう。

 

なぜ、労働者にお金が還元されないのか 

本稿では長くなってしまいましたので割愛しますが、
労働者にお金が還流していかないのは、
内部留保とは別の問題だと考えており、内部留保を還元するという視点ではなく、

労働者の交渉力を上げるという方向で解決するのが良いのではないかと考えています。*11 *12

 

また、「実際にかかる税金」は、
誰からとるか、ではなく人々が価格の上昇や賃金の下降に対して、
どれだけセンシティブかで決まる

という、ミクロ経済学の基本的な理論があります。

 

たとえば、いま、タバコが一箱500円だとします。

政府は1)企業から取る 2)消費者から取る*13 という2つの選択肢があります。

いま、政府が、タバコ増税をしました。一箱プラス30円の増税です。

 

けれども、人々が、誰一人としてもうタバコは吸わない!
「30円も値上がりするなら、タバコやめるわ!!」
「ていうか、1円でも上がったら絶対買わない!おこおこ!」と言ったとしましょう。

 

すると、企業は、タバコの値段を、470円(値下げ)+30円(税)に下げざるを得ません。

つまり、30円の税金は、このケースでは、すべて企業負担になります。

 

これは、政府が企業から集める(企業が500円を預かって、30円を余分に税金として政府に払う)場合も、個人が直接払う(個人は売店で470円払って、30円を直接政府に収める)場合も、同じ結論になります。

なぜなら、消費者からすると、結局払う金額は500円だからですし、

企業も、30円を預かるかどうかの違いで、結局売上は470円だからです。

 

逆に、人々が、「タバコひとはこ30円増税?よゆー!」と、全く気にしなかったとしましょう。

そのとき、企業は、530円でタバコを売って、30円の税金は、すべて消費者負担になります。

 

実際には、この極端なふたつのケースの、間になります。

 

企業から重税を取る時、労働者の交渉力が弱いと、
そのしわ寄せは労働者にやってきます。

転職市場の流動性が低いとき、労働者は交渉力が弱いです。他に選択肢がないから。
労働者の貯金が無い時、労働者は交渉力が弱いです。すぐ辞めると困窮するから。
労働者のスキルが低い時、労働者は交渉力が弱いです。代わりが居るから。

 

そんな時企業に重税をかけて、

「税金増えて、経営苦しいから、給与を下げざるを得ないんやで。すまんな。」

と言われても、労働者には交渉力が弱いわけで、

「企業から集める税金の、実際の負担」を労働者が強いられることになります。

 

あるいは「ワイ、シンガポールに本社移すから、日本オフィス閉鎖やで。すまんな。」みたいに、企業自体が逃げていく可能性すらあります。

 

この話は、「スキルと交渉力のない労働者がわるい!自己責任だ!!」とか、そういう話ではありません。

 

わたしたちが、ふつうの生活で、ふつうに「この、どこでも手に入るオニギリ、どこで買ってもクオリティそんな変わらないし、近くて安い方で買おうかな」と選択するのと同じように、

労働市場で、わたしたちは交渉力が無いと、すぐ買い叩かれてしまいます。*14

 

他にも「せや!金持ちの贅沢品に課税したろ!豪華なヨット、消費税2万パーセントかけたるわーー」

 

という、金持ちへの課税って、よく思いつくと思うんですが

(相当のヨットマニアじゃない限り)

・ヨットがそんな高いなら、プライベートジェット買ったろ

・ヨットよりコスパ良くておもろいパーティ開いたろ

・てか、別にオレこの国でなくても楽しく生きていけるし、海外で豪遊したろ

 

となって、結局、特定の贅沢品に課税したところで

ヨットの売上↓↓ → ヨットをつくる会社の経営↓↓ → 従業員の給与↓↓

となったりしてしまうわけです。*15

 

「税金は、結局、逃げれない奴が負担する」
ことになるわけです。*16 *17 

 

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その他コメントへの返信など↓*18*19

 

また、税金は誰が負担するか、についてもう少し詳細な説明は以下のとおりです。(英語)

 

*1:14:40 id:nao_cw2 さんへの追記:ふたつの要素から成る掛け算のものは、片方をとても小さくすれば、片方をとても大きくできます。毎日一千万というトヨタという企業にとって、ごく少額を掛け算の片方に用いれば、何年で使い切るか、というもう片方の要素を、5000年というとても大きな数字にできます。ですから、スケールを100年にして50倍にしてもOKだったのに、なぜ一日一千万という少額のスケールにしたか、ということがナンセンスだと感じたところです。そして、毎日一千万円というおかしい仮定を抜いて、例えばおっしゃるように、スケールを100年にして、50倍にすれば、今度は意味がありそうに聞こえちゃいますよね。でも、内部留保って、そういう性質のものじゃないんだよ、というのが、ここ以下で展開するお話です。仰っていることはまったくもって、そのとおりです。なので、ここに「毎日一千万という仮定がおかしい」と書きました。

*2:細かくは専門書を当たってください。

*3:もちろん正確には、1)過去の蓄積、2)利益から株主への配当等を引いたもの、ですが、それは記事の後半で扱っています。単純なところからいきましょう!

*4:ご存知のとおり、キャッシュフロー計算書とは違うので、ホントは現金だけ追っても仕方ないのですが、未払金とか前受金とかを考え始めるとちょー大変なので、やめましょう。

*5:細かく言うと、借金の利子などもここに含みます。今回は面倒なので、税金も含みましょう。つまり、ここの利益は、Net Incomeであって、EBITやEBITDAではありません。

*6:おっしゃる通り、これは嘘です。益金ー損金=所得に対してですね。というかそういうこと知ってる方は対象外なので…。

*7:細かいことをいうと、日本の場合、パソコンは4年で減価償却が必要なので、定額法を用いる場合7.5万円分必要で、その場合、利益が7.5万円分減るので、内部留保は47.5万円になるのは、詳しいみなさんがご存知のとおりです。ただその場合は税金も減るので、47.5万円よりは少し多めに残るイメージでしょうか。今回は無視しましょう。ちなみに、ぼくだったら赤字決算でないなら、30万円未満のパソコンを買って、少額減価償却資産の特例を活用しますかね。

*8:はい、資産購入時の価格が23.6兆円、減価償却の累計分が13兆円あるので、10.2兆円分がNetの資産です。

*9:なお、一年分の売上の19.5/29.3 = 66.6%が現在のトヨタ内部留保です。ちなみに、2010年シャープは内部留保が0.65兆円あり、これは売上の2.7兆円のうち23%の過ぎません。2013年には、0.3兆円のマイナスとなり、売上の-11%まで落ち込みました。シャープのケースでは、売上の34%程度はガクッと落ち込んだわけで、66.6%が「安全」で「溜め込んでいる」かどうかは、悩ましいところです。

*10:また、内部留保になる前のお金、つまり単年度の利益をもっと労働者に還元せよ、労働分配率をあげよ、という論点は、それはあり得るかと思います。もちろん、もっと株主に還元せよという論点もありえます。企業がお金の使いみちを迷った時、単年度のPLを小さくして従業員に還元するか、それとも設備投資をして次年度以降の利益を上げるか、有価証券に投資して配当を狙うか、銀行に預けて利子と流動性を保つかなど、様々なパラメータを考慮する必要があるので、この記事ではそこまでは扱いません

*11:「正社員の労働流動性の低さ&雇用がいかに守られているか」「労働者の、モビリティの低さ(英語ができない、島国なのですぐ国や会社を去って隣の国で働くということができない)」の2点がメインの論点かと思っています

*12:14:50 id:rohiki1 さんへの追記:交渉力のある労働者は、賃上げするお金がない企業に尽くす必要がありません。他の賃上げしてくれる会社へ移ればいいのです。海外の会社でもいいかもしれません。

*13:例えばタバコ購入IDカードとかをつくって、購入点数が記録されていって、その分連携した銀行口座から引き落とされるとしましょう

*14:交渉力は、単にスキルだけの話ではなく、受給バランスでもありますから「人手不足」のときは、労働者側が強いといえます。繁忙期の「いま辞められたら困る」時期とかもそうですね。

*15:たぶん、労働者への還元は、内部留保とかそういうことを言うより、1.サービス残業をきちんと違法化した上で 2.時間あたり給与の絶対額が低い企業かどうかを単純にモニタリングした方がいいんじゃないかな(正社員月収をモニタリングすると、正社員減らす方向に動くので。)と思っていますが、波頭さんの「AIとBI」などを読むと、ベーシックインカムがひとつの解、つまり労働者にある程度以上還元できない会社は、その会社にしがみつく必要がないので淘汰される。かなあと思っています。これについては、また別途考えたいと思います。

*16:トリクルダウンが起きなかった(と、私は思っていますが、データがあれば心を入れ替えますので、データをお持ちの方はご教示ください。)ように、企業が儲かっても従業員に還元されないように、企業に負担を強いてもその負担が従業員や下請けに転嫁されうる、というのが、交渉力の有無の話です。

*17:主要国でカルテルを結んで、「せーの」で法人税キャピタルゲイン増税するのはありです。多くの国で揃えてやれば、逃げられる恐れはないです。しかし、税金を操作することによる各国家の経済政策等の自由度が失われることと引き換えになりますし、十分な国数をまとめあげることができない限り、このカルテルを結んだ国家以外が繁栄していくということも十分に考えられます。

*18:id:Assume さん、自己紹介ありがとうございます。具体的なご指摘を頂けましたら修正致しますので、ご連絡お待ちしております。

*19:損益計算書と人件費と内部留保の関係を追記

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慶應と帝京大で教えた「本当はやりたかったこと」にチャレンジするための秘訣

「難しいかもしれないけれど、できたら凄いこと」に挑戦して、
同じ場所に居たはずなのに、気がついたら、
ずいぶんと人生が前に進んでいるヒトがいます。

 

一方で「もし失敗したら」「うまくいかないかも」と
頭の中で、おなじことをぐるぐると悩んでしまって、
挑戦する勇気が湧いてこない、そんな人も居ます。

何が、その二人を分けるのか?

 

このことについて、日本滞在の10日間で、
5回の講演・講座を行ってきました。最近上梓した本の内容をベースにしています。

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(こちらは、タイガーモブさんのタイガーポーズです。笑)

すべて楽しくやらせて頂き、通底するテーマは 

前に進むための絶望
・ヒトの悩みは、言葉がつくる

です。

 

多くの参加者から、様々なコメント・フィードバックを頂きました。

「人生はデザインできると思った。変えられるものに集中します。」

「私は正しいか否か、そればかり考えて苦悩し続けてきたが、
 正しいか否かはどうでもよくて、長期的に見て
 夢や幸せに役立つかが大切である。と思えました。」

「単位が足りなくて留年、という、現実を見たくなくて、
 メチャクチャな生活をしてごまかしていた。
 恐ろしい嫌な現実、人生のレールからちょっと外れてしまった
 今を ありのままに受け入れることは、今の自分に最も必要。
 今知れてよかった」

「自分という人間の、行動の源を見れました」

 

今回の記事では、中でも特に、福澤文明塾会にお呼びいただき、
タイガーモブ社の菊地 恵理子代表と、慶應義塾大学で行った講演および、

帝京大学で行った授業を中心に、まとめを書きたいと思います。

 

 

前に進むための絶望 

やっていることがうまくいかない時、
多くのひとは「やっていることを変える」のではなく
「うまくいかないことを、もっと頑張ろう」とします。

 

結果、どういうことが起きるかというと、
うまくいかないことを頑張るわけですから
当然、「もっと、うまくいかない」

 

実際には、うまくいかないけれども、多くの人が
「もっと頑張ってやってしまおう」とすることの
代表例として、


「失敗や、怪我することや、苦痛を人生からなくそうとする」こと

 

が挙げられます。

 

もう少し深く、見ていきましょう。

 

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と考えることが、大切です。

 

どういうことでしょうか?

 

人生では、いろいろな苦痛があります。

 

歩いているだけで、躓くかもしれない。
挑戦すれば、失敗するかもしれない。
家でじっとしていても、ときには、病気になることだってある。
そして、すべての人が避け得ない運命として、最期には死にます。

 

人生から、あまりに苦痛を取り除こう、取り除こうとするとき、
苦痛をコントロールしようとするとき、それは問題となります。

 

言うなれば「苦痛をとりのぞくために」生きているようなとき、それは問題となり、
「苦痛」に、あなたの人生をコントロールする力を与える
ことになります。

 

「苦痛をとりのぞくために」生きている。とは、例えばこういうことです。

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確かに、練習をしなければ怪我をする確率は低いでしょう。
けれども、サッカー選手になる夢が叶うことも、ありません。

 

怪我をするかもしれない。それは避けられない。
 けれども、オレはサッカーで生きていく。

 

こんな覚悟が、人生には必要です。

 

そして、私たちは、つい。
「怪我をしないために、サッカーの練習をしない」人生を選びがちです。
私も含めて、チャレンジし続けた人生でないのであれば、
この「練習しないけど、夢はサッカー選手」の子供を、
決して笑うことはできないのです。

 

そして、意外にも「ただやってみれば、叶う」そんなチャレンジも多いのです。

このことを、菊地さんはこんな風に言っていました。 

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例えば、自分に力がなくても、
適切な誰かに何かを「お願いしてみる」ことができます

 

もちろん、お願いを叶えてくれるかどうかは、相手が決めることです。
叶うかも知れないし、断られるかもしれない。

けれども「お願いをしてみる」という行動に必要な
「能力」は、ほとんどの人に備わっているはずです。

 

そこに行って、声を出せるなら、
相手の連絡先を調べることができて、テキストを打ち込めるなら、
ただ、電話をかけることができるなら、

「お願い」をしてみることができます。


ここぞ、という勝負どころのタイミングで、ただ、お願いをする、という
行動(スキルは不要!)が取れるかどうかで、
人生が大きく好転することだってあります。

 

 前に進めないひとは、
「勇気がないから」
「自信がないから」
「断られるかもしれないから」
「どう思われるか不安だから」
「もっと準備が必要だから」
「お願いする資格が必要だから」


と、行動しない理由を考える、という作戦をとります。

 

特に真面目な人こそ、
準備をしたり、勉強をしたりして、
チャレンジを後回しにします。

 

ここで必要なのは、
そういった準備や勉強や、理由を考えることが
「役に立っていない」と心底、絶望することです。

 

さきほどのサッカー選手になりたい子の例でいくと
「怪我しないために、練習を避けることは、
 なりたい夢に近づく役にたっていない」と
心底、絶望することです。

 

これは、夢の話しや挑戦の話しばかりではありません。

 

部下がミスしたとき「怒る」という手段に出る人が居ます。
そして、怒ってもまた、ミスが起きるとき「もっと激しく怒る」
という作戦に出ます。

目的に対して、役に立っているか?を問う必要があります。

 

このような上司、あるいはチームで起こりがちなのは、
ミスが減るのではなく、
「ミスがレポートされなくなる」「ミスが隠される」ことです。

 

同じミスを組織的に、仕組みとして、対応することができないので、
減らしたかったミスは、長期的には増えていくのです。
そしてある日、リカバーがきかないほどに。

 

あなたの「作戦」が役に立たないとき、
それが役に立たないのだと、心底、絶望することで前に進めます。

それを「創造的絶望」と言います。

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ヒトの悩みは、言葉がつくる

続いて、ヒトをヒトたらしめる、スーパーパワー
「言葉」の話をしたいと思います。

 

先程までは「苦痛は避けられない」という話をしていました。

 

ここからはまず、
「苦痛」と「苦悩」はちがう、というお話からしたいと思います。

 

わかりやすくいうと、苦痛とはこれです。

手を、つねられると、痛いです。これが苦痛です。

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これは、刺激あるいは「痛み」が、「いま・ここ」にある状態です。

 

苦悩というのは、
いま、目の前に部長がいるわけではないのに
「月曜日出社して、部長に怒られたら嫌だなあ」と頭の中で考えること、

つまり、

刺激や苦痛は、「いま・ここ」に無いのに不快
という状態が、苦悩(あるいは悩み)です。

 

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この悩みは「言葉」によって生まれます。

 

この図が、わかりやすいかもしれません。

 

犬は、「いま・ここ」に居て、
というか本来、生物は「いま」「ここ」に居て、そして
「わたし」であることしかできないのですが、


人間の思考だけが、「いま・ここ」を離れて、
どこか未来や過去や、苦悩について思いを巡らせることができてしまいます。

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ヒトが、言葉を使って、未来の計画をたてる知能を持ったことは、
ヒトが、未来を不安に思えるようになった、という、諸刃の剣となりました。

 

「言葉」はよく切れるナイフです。

 

良い使い方をすると、いまあなたがしているように、
Blog記事をみつけて、新しい情報・知識を手に入れたり、
その記事について、賛成したり、反対したり、することができます。

良い使い方をすると、小説を読んで
魔法の世界を楽しむことができます。

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胸がドキドキして、涙がでるくらい、感動することだってあるでしょう。

 

けれども、悪い使い方、たとえば
「私なんて、誰にも愛されない」とか
「僕には才能がないから、やっても無駄だ」とか
「自分には、とても無理だよ」とか

そういった言葉が、ただ頭の中で流れるだけで
「よくできた小説がリアルに感じられるように、
 その言葉がリアルに感じられる」のです。

 

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講演会では、例えばこんな話をしました。

 

飛び込み営業、できますか?

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もちろん「できる」という営業マンの方もいらっしゃるでしょう。
「できない」と思う人の気持ちになって、考えてみてください。

 

「できない」と思う人の頭の中では
「できない」「無理」「そんな勇気ない」なんて言葉が流れます。

 

そして、それはそれは、リアルに感じられるものです。
「私には、とてもじゃないけど、そんなことはできない!」と。

 

けれども、多くの方は、「それができる能力」はあります。
それができる能力とは、


「歩いてマンションに行く能力」
「ボタンを指で押す能力」
「日本語(あるいは現地の言葉)を話す能力」

があれば、できるかどうかでいうと、できます

 

結果が出るかどうかは別として、「やる」能力はあるはずなのです。

 

けれども、頭の中で「できない」という言葉が流れるとき、
それはリアルに感じられます。

 

正確には「できない」「無理」ではなく
「やりたくない」とか「やる意味を感じない」とかが
正しい表現なのに、

 

自分を、実際よりも能力を低く見積もってしまうのです。

これが、言葉のちからのダークサイドです。

 

こんなふうに「言葉の呪い」 を解呪して、
チャレンジする方法について、お話をさせていただきました。 

 

 

ところで「お願いすること」は、スキルが不要でできる
という話をさせて頂いておりました。

 

「そう書いてるあなたは、それ、ちゃんとやってるの?」なんて
お感じになる方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで、私からあなたへのお願いです。
こちら、この記事で紹介した内容を、一年にわたって魂を込めて
書いた書籍
です。

ぜひ、お手にとってみてください。

 

(6月12日現在、Amazonのストレスカテゴリ 1位・

和書全体の売れ筋ランキングでなんと12位です!

いま、いちばん売れてるストレスカテゴリの本です!!)

 

世に問う価値があると信じる、最先端の精神医学「ACT(アクト)」に基づく考え方と、
です。

今回の記事でカバーした内容に加えて


・実際に、取り組むことで前に進めるワークシート
・「ゆううつループ」から抜けて「成長ループ」に入る方法
・頭の中のネガティブな言葉を追い出すために、3秒でできる具体的方法
・言葉のルールから、自由になるには?
について書いています。

 

ひとつだけ、補足したいのは、この本もこの記事も、
「ポジティブシンキングのススメ」ではない。ということです。

 

やみくもに「ポジティブに考える」というのは、こういうことです。

 

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これは、ポジティブに考えているようで
「怒り」という感情に、ただフタをしていることです。

 

私がしたいことは「言葉をポジティブに貼り替える」ことではなく、
悩みをつくりうる「言葉の世界全体」から、距離を取ることです。

 

もしも、興味をもってくださったなら、Amazonでのご購入はこちらから。
(ワークシートは、読者プレゼントとして、印刷用のpdfを
お渡ししていますので、どちらかというと、リアル書籍版がおすすめです)

 

ありがとうございます。

 ーーーーーー

 

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いつか著者になるみなさんへ(Amazonマーケティング分析)

こんど、書籍を出すことになったので、
Amazonでのマーケティング解析をはじめました。


Amazonでカテゴリ1位などを取っておくと、
書店で「●●で1位!」みたいなPOPをつけて頂けたり、
出版社から取次の方へも、1位とれてましたよ!なんて言って頂けたり
うまく、よいスタートを切ることができそうですよね。

 

4月9日の夜20時27分に宣伝をスタートして、
21時45分にはカテゴリ【6位】
4月10日の0時17分にはカテゴリ【1位】
その後4月12日まで1位をキープすることができました。

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また、Amazonの本全体でも、売れ筋ランキング【129位】まで上がっていました。
270万冊くらい本がある中で、上位129位に無名の著者が入れるというのは、
なかなか有り難いことです。

 

ここでは、何をやって、何が起きたかをデータとともにお伝えします。

なお、書いた本は

「悩みにふりまわされてしんどいあなたへ
幸せになるためのいちばんやさしいメンタルトレーニング」

という本です。

科学的に(つまり、再現可能に)悩みを解決できる、精神医学・臨床心理学の最先端を、日本語も少しできる中国人の友人が「日本語検定3級くらいで読める!」といってくれるくらい、平易に書きました。

裏側では、理論に基づくメソッド構築と、統計分析を駆使した効果測定の、ガチのサイエンスが入ってます。(量子力学とかそういうのは、関係ないので入ってないです)えーとつまり、本のほうは、この記事の100倍くらい読みやすく書いてます。

 

ここでいうカテゴリ一位は、
Amazon「ストレス・心の病気」カテゴリでの売れ筋ランキング1位のことです。

 

また、データの取得にはAmazonアフィリエイトのトラッキングIDを、著者らの配布する全てのリンクに貼付しました。当該データと、Keepaのデータを突合させる形で下記データを表示しています。

 

ということは従って、下記は著者らが追えた売上部数のみであり、一般のAmazon検索や、ランキングを見ての購入は、ラッキングできていないということです。

よって、著者紹介が比較的多いと思われる、最初の数時間に集中して分析を行います。

 

はじめに、データの全体像からお見せします。これが全てです。

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まずは、図の観方です。

青線だけが、右側のメモリです。他は左側です。

青線黒線は、それぞれランキングを示します。よって、一番下が1位です。
カテゴリランキング(黒線)は、一気に6位まで下がって、
その後1位をキープしていることがわかります。
青線は、本全体のランキングで、最高129位から、平均250位前後をうろうろしていることがわかります。

 

橙線黄線は、売れた本の数です。いずれも左側のメモリです。

橙線が、測定開始後からの累計売上冊数を
黄線は、過去3時間に売れた本の数です。

 

以下、発見を述べていきます。

ここでの発見は、1冊という限られた本の、限られたデータから構築した仮説です。Amazonが日々アルゴリズムを更新しているという噂もありますし、あくまで参考程度にとらえてください。

 

1)Amazonでは「ランキングは1時間ごとに更新される」と書いているが、これは「1時間での売上部数」を意味しない。

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上記のように書いていますが、

例えば

10時~11時 100冊売れた → ランキング1位
11時~12時   0冊だった → ランキングすごく下がる

ということは無いようです。

つまり、ある時間毎に更新されるが、その一時間+過去も参照しているということです。

これは、誰も買わないだろう朝4時に起きて、自分で1冊買えばランキング操作ができる、といったことを防ぐために有効なので、了解可能です。

 

また、ランキングの更新も1時間ごとにコンスタントに行われているわけではなく50分~2・3時間など、幅があるように感じました。

 

2)累計冊数よりも速度(傾き)が大事?

f:id:starbow:20180412170129p:plain

図の橙線の通り、3時間で30冊くらい売れていますが、

本全体ランキングが圏外(10万位程度)から2031位に向上するまで、1時間で12冊、
本全体ランキングが2031位から200位に向上するまで、その後の2.5時間で15冊売れています。(圏外と2030位は桁が多すぎて、上図に青線で表示できていません)

 

その後の伸びについては、次の図を見ながら述べます。

まず、朝9時50分~12時15分で129位につけています。

ですが、ここはちょっと解釈が難しいなと思ってます。

 

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そこで、購入とランキングの2時間遅れを仮定してみると、

深夜2:50ごろ、購入が止まる、→朝5時ごろまで止まる

→これが、朝6:10分のランキング低下(171位→187位)に。

5:22~7:11で4冊売れた→朝8時のランキング向上(187位→157位)

その後朝8時に2冊売れた(これはおそらく前述のランキングには反映されていないはず)
→8時14分に+1、8:42 +1, 8:52+1 これら5冊が、9:48のランキング向上(157位→129位)

に貢献していると考えられます。

その後については、相関は見られませんが、

このあたりは本書以外にも変われる本がマーケットで多いため、
自分たちが何冊売ったかよりも、競合がどのくらい売ったかが大事になってくると考えられます。

 

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・結論としては、30冊/3時間の売りがあると
その後の売れ方はじわじわ(その後24時間で30冊。時速1冊程度。それ以降は著者以外からの購入が増えてくることを考えると分析の対象から外す)

だとしても、カテゴリにもよると思いますが、多くのランキングサブカテゴリで
Amazon Ranking1位になれるだろうということ。

また、この1時間で●冊売れた、という情報のランキングへの反映は1-2時間ほどのタイムラグがありそうだ、ということでした。

 

なにをしたのか

ちなみになんですが、やったことは、当たり前のことを愚直にやりました。

Facebookで記事を書く(共著なので、宣伝するタイミングを著者で揃える)
・友達に拡散をお願いする。ぜひ協力してほしいんだ。この本は、届ける価値がある本なんだ、とお願いする。(20人くらい協力してくれました。中国人WeChatの日本語読めるコミュニティに中国語で宣伝を書いて投稿してくれたりしました) なんて書いてるかはわかんないけど、褒めてくれてるっぽい!笑

MBA以来完全没有时间正经看“闲书“的我被班里一位日本同学安利读了他即将要出版的新书《悩みにふりまわされてしんどいあなたへ》。东大高智商理工男(我们全班的micro和macro的救星[捂脸]),没有鸡汤,文字细腻而朴实,安利我读得时候反复强调这是一本很読みやすい的书。果不其然,简单的文字(大概还不到日语三级水平?),对人性最真实得写照,也直击人心地道出了朴实无华地道理。 细细品读一遍之后,顿感一遍不够,每天都想再读一下。读后感:到这个年纪要改变脾气秉性已经是不太可能,要摆脱烦恼只是自欺欺人,但是要改善思维方式,只要努力实践一定能有所收获。今天得知他的书在亚马逊上预售的情况下已经是bestseller no.1了!不免有感而发,思念一下此书以缓解今天开完一个乱七八糟会的烦恼~(安利一下购书链接,这是一本不容错过的好书!

・同じタイミングにあわせて、メールマガジン等、過去このテーマに参加してくださった方へご連絡しました。

 

結果として、最初の30が売れましたが、
「よし、いまから買うよ」と、確実に買ってくれる人を
たった30人見つけることができれば、まずはランクインできるのではないでしょうか。

 

もちろん、書籍は内容で勝負することが大事で、
僕らはそのために1年間かけて書きました。

けれども、マーケティングにも眼を向けなければ、
「誰にも読まれない名作」になってしまう。

これからも色々と、仕掛けていきたいと思います。

 

なお、もっと著者にデータを提供したい!という方は
ぜひこちらから予約して頂ければ、わたくしにデータが溜まります笑。

というか、ぜひ、お手にとって読んでください。

 

共著なので、僕に入る原稿料なんて、1万部売れたところでたかが知れています。
一年という時間をそれにかけたのは、広まる価値ある知識だと信じたからです。

「悩みにふりまわされてしんどいあなたへ
幸せになるためのいちばんやさしいメンタルトレーニング」

 

 

「自信」も「自己肯定感」も存在しない。追うべきは具体的な行動

最近、プレゼンをする機会に恵まれています。

しかも、英語だったり、100人くらいの前だったり。

 

だから、参加者や、友達や、知り合いから、こんなことを聴かれます。

「どうしたら、そんなふうに、自信をもってプレゼンできますか?」とか
「人前に立った時、緊張しない方法が知りたいです」とか
「準備してる段階で、もう不安になるんです。なんとかなりませんか」とか。

 

この記事では、そんな課題を抱えているひとに、

具体的な解決策を提示します。

それから、最近書いた本の宣伝を、します。笑。

 

はじめに、こんな場面を想像してみてください。

「ぼくは、自信があります。」って言っているひとに

 

「あなたの自信を、いま、ここで、わたしに見せてください

とお願いしたら、そのひとは何を見せてくれるでしょうか?

 

 

あるいは、

「このひと、自信をもってプレゼンするな。すごいな。」

と思える人の、

どんなところに自信を感じますか?

 

「自信」は実際に存在するモノではないので、

ポケットから取り出して「これですよ、これが、自信です。」

というようには、見せることができません。

 

むしろ、

  • 立ち方や姿勢。
  • 声の出し方。大きさや声のトーン、緩急のつけかた。
  • ジェスチャーやボディランゲージの大きさ
  • アイコンタクトをしっかりと取っているか
  • 顔の表情。硬くないか、表情と内容が一致しているか
  • 質疑応答。間をとったり、適切な速度で回答を返しているか

といった、いくつかの行動パターンに
わたしたちは「自信」というラベルを貼っているのです。

 

だから、

「自信」という、存在しないものを追いかけるのではなく、

自信を構成する要素である、行動が適切にとれるようにした方がいい。

 

だから、自信をつけるために、最短の行動は、次の通りです。

  • まず、何度も練習をすることです。

    「プレゼンうまいね」と言われるようになった今でも、わたしは練習を必ずしています。スライドだけつくって、話すのは本番がはじめて、なんて、不安になって当然です。重要なプレゼンなら、ビデオ録画してください。ビデオを見て、行動を修正しましょう。
  • 内容

    プレゼンの内容を推敲して、自分が「そうだ」と思えるもの、話す自分自身が同意できる内容になっているかどうかです。自分が納得していないことを「自信をもってプレゼン」できたら、それはどっちかというと、プレゼンの才能ではなく、詐欺師の才能です。笑。
  • 個別具体的な、技術の習得・練習

    立ち方、姿勢、ボディランゲージ、アイコンタクトなど、スキル(=洗練された行動)として身につけられるものは、ひとつずつ身につけていきましょう。
  • 大事なことに集中しましょう。

    多くの場合、プレゼンで大切なことは、「自信をもってプレゼンすること」ではありません。相手を動かすことです。プロジェクトを前に進めることです。聞き手に、わかってもらうことです。お客様や、上司や、同僚や、聴衆は、プレゼンが上手な自信家の、中身のないプレゼンが聴きたいわけではないのです。

 

自信が、「ある」か「ない」か。
これを問いはじめると、
自信という「それ自体は存在しないもの」のチカラが大きくなります。

 

プレゼンして、うまくいけばチャンスかもしれないけど、
自信がないから、やめておこう
と、「自信がない」ことが、
人生を前に進めるうえで、障害となってしまったりします。

 

けれども、自信それ自体は、いくつかの行動のパターンに過ぎないのです。
必要ならば、個別具体的にトレーニングすればよいだけなのです。

 

わたしたち人間は、それ自体存在しないものに、名前をつけることが
できるようになりました。

日々のコミュニケーションの中では
「あの新人、自信をもってプレゼンしてるね。いいね」とか
「自信もって!あなたなら、できるよ」とか

行動のパターンに名前をつけることは、役に立ちます。

 

けれども、この「自信」という言葉にとらわれてしまうと、
ほんとうは、行動をブラッシュアップすれば良いだけなのに、

「どうやったら、自信がつけられるんだろう?
このサイトに、聴衆をカボチャだと思え、って書いてあるけど
ほんとうかなあ?」なんて、悩んでしまいます。

 

同じように、

自尊心、自己肯定感、情熱、熱意、やる気、本気、勇気、
といった言葉もそうです。それ自体は存在しません。

 

だから「やる気だせ!」なんて叱るよりも
具体的な行動を改善してもらったほうが、役に立つものです。

 

 

頭の中にながれる言葉は、強い力を持ちます。

「ぼくは、自信がない」

という言葉が頭の中にながれるとき、

自分自身の行動を強く制約してしまったりします。

 

たとえば、就職活動をしている学生が多数参加する、講演会があったとします。

 

スライドには、次のように書かれています。

いきたい会社のOBの電話番号 090ー✕✕✕✕ー✕✕✕✕ (◯◯担当部長)

 

講師が、こう尋ねます。
「いま、この場で、いきたい会社の部長さんに、
電話をかけてって言われたら、
かけられるってひと、何人くらいいます?」

 

前の方に座った、ひとり、ふたり、まばらに手があがります。
多くの人が手をあげなかった。


そんなの「無理」「できない」って、
多くの参加者が思った。

 

でも、電話の使い方を知っていて、指が動かせるなら、
能力としては、電話をかけることができるはず。

 

だから「無理」「できない」って、いうのは事実とは違って、

正確には「できるけど、いまは、やりたくない」となるはず。

 

「できるけど、いまは、やりたくない」と考えれば、

・話す内容を準備してから、かけよう
・時間帯も、相手がゆっくり時間をとってくれそうなタイミングにしよう

こんなふうに、戦略的にすら考えられる。

 

けれど「無理」「できない」という言葉に左右されると、
実際に自分には電話をかけることなど、無理。

そんな風に思い込んでしまう。そして、そこで行動が止まってしまう。

 

「悩み」がなくなれば、悩みをうまく対処できたら、
自分が「無理」「できない」って思い込んでいることが
行動にうつせるようになります。

 

 というわけで、本がもうすぐ、出ます。

ぜひ、予約してください。

 

 

(2018/04/09 23:54追記(SGT))

この記事を公開してから、まだ予約段階にも関わらず、
Amazonの、ストレス・心の病気カテゴリ 売れ筋ランキングで1位になりました。

みなさまのお陰です。ありがとうございます!

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【無料講演(東京 1月4日夜):「起業家のための情熱のみつけかた」ご案内】

こちらの、先日の記事

 で、報告しました、シンガポール国立大で行った講演を
スローガン社さんから呼んでいただいて、東京でも行うことにしました。

講演は日本語で、シンガポールよりも日本人に向けてお話します。
また、スローガン社の共同創業者であり、
幾つかの会社を上場させた経験もある織田一彰さんと共に登壇します。

織田さんからはじめ30分ほどお話いただき、
「起業家のための情熱のみつけかた」を小一時間ほど
その後、対談形式で会場からのQ&Aタイムとさせて頂ければと思います。

 

「起業家のための」と銘打ってありますが、
海外MBA志望者や、スタートアップで働きたいとか、
転職や起業までいかなくても、自分のプロジェクトを小さく産みたいとか、
なにか「新しいことをはじめたい!」という方なら
学生・社会人を問わず歓迎です。

 


1月4日、18時45分開場、19時開始で2.5時間程度を予定しています。
こちらの、Facebookイベントページ

からご登録頂けます。

ふるってのご応募をお待ちしております!