Mindset School $2-#1 "What is My Style?"/202840

もう先週の事である。
畏友・安斎勇樹の主宰する、"中学生のあたらしい学びの場" マインドセット・スクール
2009年度第一回『自分のスタイル、オリジナリティを見つける』に参加した。

毎回思う。
素晴らしいワークショップだった。

ちょうど一年、同じ子供達を見続けている。
かれらはそのまま幼いようで、確かに変容があるのが見て取れる。


http://mind-set.jp/contents/blog/2009/04/mindsetschool-426.htm
こちらのURLに、活動の仔細は優れてまとまっているので、
僕は自分自身にあった次の3つの発見について振り返りたい。
1.同じモノの奥にある、気に入り方。
2.ことばが、こころを、規定する。
3.オリジナリティ・イズ…


◆同じモノの奥にある、違い。
例えば、二人は、同じ本が好き。
でも、その二人の琴線に触れるのは、きっとそれは違う場所。
それは、本やテキストが独立して存在するのではなく、
人との関わりにおいて存在するからだ。
言語を解する人なくば、本は単なるインクのシミのある紙で、
歌詞を解する人なくば、音楽は単なる大気の震え。

同じモノでも、同じコトでも、人によって意味づけが違う。


◆ことばが、こころを、規定する。
「うれしい」「かなしい」この2つしか無かりせば、
その2つの気持ちしか感じることができない。

「スゲー」と「ムカツク」だけでもきっと、それは同じ。

つまり、言葉は現実を捉えるフレーム。
現実の分解能こそが語彙と言える。
それは意味づけにおいても同じ。
あなたの言葉とココロのカメラは何万画素ですか?


◆オリジナリティ・イズ…
きっとだれもが個別性を持つ。
周りのノイズに心の声をかき消されることさえ無ければ、
きっと誰もがオリジナル。

持てる語彙が違う。育ってきた文化が違う。触れ合った人が違う。
むしろ、同じになるはずがない。
「同じにしよう」「同じでなければ」とさえ思わなければ。

同じ本が好きな二人は、本当は違う場所が好きなのに、
相手の好きな処を聞いて、空気を読んで合わせてしまう。
自分の好きが貫けない。

もちろん、自分の感じ方に自信が無かったら、
人は自然に他人に合わせてしまうかも。

まだ「良い」とされる個性ではなく、
単に違うという個別性。

だから、個別性と個性の架け橋。
そこには傲慢さと自信が同居する。

傲慢さと自信の涵養には、きっと、
自分の個別性をまず知って、
それを大切に育て、鍛えて磨く事が大事なんだろう。

綺麗事を言うつもりはないが、
相手の優れた違いに敬意を払うことから、
自分の優れた違いへ昇華させられるのかもしれないと、思った。