<勝負脳>の鍛え方/175207

を読んだ。

人間には自分を守りたいという自己保存の本能があります。しょっちゅう叱られていると、脳は苦しくなって、脳自身を守るために叱っている人の話を受け流すようになります。その状態が慢性化すると、だんだん人の話を真剣に聞かない脳ができあがっていきます。その結果、間違った考え方を持っても気づかない、少し違っていても気に留めない、訓練が長続きしない、習得がなかなか難しいといった困難から逃げてしまう脳、いわば逃避脳をつくりだす結果になってしまうのです。

さらに問題なのは、脳を守る自己保存の反応は、とくに子供において出やすいということです。叱ってばかりいる両親のもとで育った子供は、人の話をよく聞かない事で自分の脳を守っています。親は、よい子に育てようとして叱っているつもりが、じつは子供をだめにするように育てているという落とし穴にはまっているのです。

したがって指導者は、苦しい作業ではあっても、失敗した理由をひとつひとつ丁寧に教え、その具体的な解決策を明らかにして訓練させることが大切なのです。

以上、<勝負脳の鍛え方>p73-74

人間の知能をInput・Outputに。そしてそれらをそれぞれもう二段階に分けたモデルを提示する林さんは、医学ベースの脳科学者。FMRIを振り回して流血量がうんたら、という、科学と思想の汽水域に居る、怪しい世界の住人ではなく、臨床でメスを取り、深い仮説からいくつかの目を見張る治療法を開発したその人だ。

彼の提唱する知能の4段階と、それぞれの鍛え方は以下の通り。

一言で言うと
「心をこめて」「興味を持って」といったところか。

姿勢の話やトレーニングの話も参考になった。

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