私が会社を変えるんですか? /171717

http://www.amazon.co.jp/dp/4820717146
私が会社を変えるんですか-AIの発想で企業活力を引き出したリアルストーリー

という本を読んだ。

人工知能」ではないAIとは、耳慣れない言葉だ。

AIとは、Appreciative Inquiryの略で、直訳すれば「真価を探求する」こと。
組織や人の「問題」を解決する時に注目されはじめている一つの方法だと言う。

この本は、
合併した会社の問題を解決するために主人公が悪戦苦闘し、AIを使って成功する、という、
言ってしまえば一行で書けるストーリーで、
AI自体もどのようなものかはマトメの画像にある通り、「問題解決」――問題の発見をし、分析をし、対策を練るというものに対比すれば容易く理解される。
すなわち、
強みにフォーカスし、人や組織の中に可能性を視、
その強みを活かすための理想を語り合い、
理想を現実に近づけるべく努力を重ね、
そして、個々人が言われてやるのではなく、自分から変革へ向かう―
ただ、「それだけ」のことだ。


だが、
恐らくだからこそ、小説である価値があって、この手法に興味を持ったなら、手にとってみると良いと思う。

それはちょうど、単に
「3C」というフレームワークを習っても腹落ちしないのと同じで、
AIの「4D」を無機質に習っても感覚が理解できない。その真価が、強さが、わからない。

だから小説形式のこの本が、お勧めです。


この本を読んでいると、「ただ優秀であること」へ改めて疑問を持つ。
そして、
強みへフォーカスする事の大切さも。

そして、僕は多分、少しは強みへフォーカスすること、換言するならば、人の中に可能性を視る事ができる(ことが強みだ)。

というわけで、なつかしの
「さあ才能に目覚めよう」より、遼遠の強みをコピペ。

収集心

あなたは知りたがり屋です。あなたは物を収集します。あなたが収集するのは情報――言葉、事実、書籍、引用文――かもしれません。あるいは形のあるもの、例えば切手、野球カード、ぬいぐるみ、包装紙などかもしれません。集めるものが何であれ、あなたはそれに興味を引かれるから集めるのです。そしてあなたのような考え方の人は、いろいろなものに好奇心を覚えるのです。世界は限りなく変化に富んでいて複雑なので、とても刺激的です。もしあなたが読書家だとしたら、それは必ずしもあなたの理論に磨きをかけるためではなく、むしろあなたの蓄積された情報を充実させるためです。もし旅行が好きだとしたら、それは初めて訪れる場所それぞれが、独特な文明の産物や事柄を見せてくれるからです。これらは手に入れた後、保管しておくことができます。なぜそれらは保管する価値があるのでしょうか?
保管する時点では、何時または何故あなたがそれらを必要とするかを正確に言うのは難しい場合が多いでしょう。でも、それがいつか役に立つようになるかどうか誰が知っているでしょう。あらゆる利用の可能性を考えているあなたは、モノを捨てることに不安を感じます。ですから、あなたは物や情報を手に入れ、集め、整理して保管し続けます。それが面白いのです。それがあなたの心を常に生き生きとさせるのです。そしておそらくある日、その中に役に立つものが出てくることでしょう。


最上志向

優秀であること、平均ではなく。これがあなたの基準です。平均以下の何かを平均より少し上に引き上げるには大変な努力を要し、あなたはそこに全く意味を見出しません。平均以上の何かを最高のものに高めるのも、同じように多大な努力を必要としますが、はるかに胸躍ります。自分自身のものか他の人のものかに関わらず、強みはあなたを魅了します。真珠を追い求めるダイバーのように、あなたは強みを示す明らかな徴候を探し求めます。生まれついての優秀さ、飲み込みの速さ、一気に上達した技能――これらがわずかでも見えることは、強みがあるかもしれないことを示す手がかりになります。そして一旦強みを発見すると、あなたはそれを伸ばし、磨きをかけ、優秀さへ高めずにはいられません。あなたは真珠を光り輝くまで磨くのです。このように、この自然に長所を見分ける力は、他の人から人を区別していると見られるかもしれません。あなたはあなたの強みを高く評価してくれる人たちと一緒に過ごすことを選びます。同じように、自分の強みを発見しそれを伸ばしてきたと思われる人たちに惹かれます。あなたは、あなたを型にはめて、弱点を克服させようとする人々を避ける傾向があります。あなたは自分の弱みを嘆きながら人生を送りたくありません。それよりも、持って生まれた天賦の才能を最大限に利用したいと考えます。その方が楽しく、実りも多いのです。そして意外なことに、その方がもっと大変なのです。


個別化

あなたは個別化という資質により、一人ひとりが持つユニークな個性に興味をひかれます。あなたは一人ひとりの何が特別でどこが個性的なのかを覆い隠したくないので、人を一般化したり、あるいは類型化することに我慢できません。むしろ、個人個人の違いに注目します。あなたは本能的にそれぞれの人の性格、動機、考え方、関係の築き方を観察しています。あなたはそれぞれの人生における、その人にしかない物語を理解します。この資質によって、あなたは、あなたの友達にぴったりの誕生日プレゼントを選んだり、ある人は人前で誉められることを好み別の人はそれを嫌うことを分かったり、一から十まで説明して欲しい人と、一を示せば十を知る人とに合わせて、教え方を調整できたりするのです。あなたは他の人の強みをとても鋭く観察する人なので、一人ひとりの最も良いところを引き出すことができます。この個別化という資質は、あなたが生産性の高いチームを作ることにも役立ちます。完璧なチームを作りに当たり、チームの「組織構造」や「作業手順」に着目する人もいますが、あなたは優秀なチーム作りの秘訣は、各自が得意なことを充分にできるような、強みに基づく配役である、ということを本能的に知っています。


学習欲

あなたは学ぶことが大好きです。あなたが最も関心を持つテーマは、あなたの他の資質や経験によって決まりますが、それが何であれ、あなたはいつも学ぶ「プロセス」に心を惹かれます。内容や結果よりもプロセスこそが、あなたにとっては刺激的なのです。あなたは何も知らない状態から能力を備えた状態に、着実で計画的なプロセスを経て移行することで活気づけられます。最初にいくつかの事実に接することでぞくぞくし、早い段階で学んだことを復誦し練習する努力をし、スキルを習得するにつれ自信が強まる――これがあなたの心を惹きつける学習プロセスです。あなたの意欲の高まりは、あなたに社会人学習――外国語、ヨガ、大学院など――への参加を促すようになります。それは、短期プロジェクトへの取組みを依頼されて、短期間で沢山の新しいことを学ぶことが求められ、そしてすぐにまた次の新しいプロジェクトへに取組んでいく必要のあるような、活気に溢れた職場環境の中で力を発揮します。この「学習欲」という資質は、必ずしもあなたがその分野の専門家になろうとしているとか、専門的あるいは学術的な資格に伴う尊敬の念を求めていることを意味するわけではありません。学習の成果は、「学習のプロセス」ほど重要ではないのです。


内省

あなたは考えることが好きです。あなたは頭脳活動を好みます。あなたは脳を刺激し、縦横無尽に頭を働かせることが好きです。あなたが頭を働かせている方向は、例えば問題を解こうとしているのかもしれないし、アイデアを考え出そうとしているのかもしれないし、あるいは他の人の感情を理解しようとしているのかもしれません。何に集中しているかは、あなたの他の強みによるでしょう。一方では、頭を働かせている方向は一点に定まっていない可能性もあります。内省という資質は、あなたが何を考えているかというところまで影響するわけではありません。単に、あなたは考えることが好きだということを意味しているだけです。あなたは独りの時間を楽しむ類の人です。なぜなら、独りでいる時間は、黙想し内省するための時間だからです。あなたは内省的です。ある意味で、あなたは自分自身の最良の伴侶です。あなたは自分自身にいろいろな質問を投げ掛け、自分でそれぞれの回答がどうであるかを検討します。この内省という資質により、あなたは実際に行っていることと頭の中で考えて検討したことと比べた時、若干不満を覚えるかもしれません。あるいはこの内省という資質は、その日の出来事や、予定している人との会話などといったような、より現実的な事柄に向かうかもしれません。それがどの方向にあなたを導くにしても、この頭の中でのやりとりはあなたの人生で変わらぬものの一つです。