集中力講座!/160760

小学生4〜6年生向けの「集中」講座が終わった。やり切った。
親子30人がこのクソ暑い中、来てくださった。

中には、見知った顔も多い。前回の講座を受けて、また受けに来てくれたリピーターの方々である。ありがたい。


講座開始。
まずは、anzuの代表挨拶で、子供達をひきつける。
「僕達は、ワクワクする中学受験を、提案します。」

ワクワクする、とは、子供を潰さずに伸ばすための道。
代表から引き継いだバトンを、さらに加速させよう。

「集中力」を切り口に、親子に考えてもらう、視野を拡げてもらう講座のはじまり、はじまり。

親子両方を対象にした前半30分では、
「集中って、何ですか?」
「何のために、集中するんですか?」

この二つの質問を切り口に、考えてもらった。

そして、保護者に、少なくともパラダイムが「ある」という所まで気づかせるに至った。
「集中力」という概念が、実は、曖昧であること。
「集中力」、という言葉を何気なく、同じように親子で使っていても、その目指すものがズレている事があること。
ズレていると、お互いに努力しているのに、何故かケンカになること。

そして、子供なりの集中のタイプがあって、保護者の思い描く「理想的な集中スタイル」でなくとも、子供は集中しているんだよ、というメッセージ。

これらのメッセージは、お茶会(前半30分の説明後、保護者は教室から去って、近くの喫茶店でスタッフとお茶会に行く)に行ったパートナーから聞くところによると、お茶会で何度も話題に上がり、保護者の方々に、かなり響いていたようであった。


そして、後半90分。
子供たち4〜5人を1班として、3班。 スタッフ一人づつ、班に入ってもらって、体験する事で身につけてもらう。

そのために、まず、緊張を取り除かなくては。

僕らから、3つの約束をした。
友達の邪魔さえしなければ、絶対に怒らないこと。
お父さんお母さんには、失敗したとか、ダメだったとか、悪いことを告げ口しないこと。
そして、楽しくて、リラックスできるような講座を作っていくこと。

約束で一段階。
僕らは3つ約束をしたが、お願いも2つある。
・この、「最高の方法」を身につけるチャンスを逃さない、ということ。
・グループで身につけていくので、グループに協力をするということ。

そのために、もう一段階。どうあってもグループのメンバーとは仲良くなってもらわないといけない。

自己紹介をさせる。だけど、いきなり自己紹介をしろ、と言っても戸惑ってしまう。
選択式のシートを用意した。好きな科目は? 勉強は好き? 怒られるとやる気出る?出ない? 読み上げれば自己紹介になる。

上手にやる方法はひとつ! 「大きな声で!」
まずは自分でデモを見せないと。
「大きな声で話すと、上手く行きます。たとえば『石井です!!!!』」
うるさいくらいに。

「名前を、覚えてもらおう!」

自己紹介をしてもらって、スタッフを中心に、参加者の共通点を探ってもらう。
人は、共通点を持つ人と、仲良くなる傾向がある。そこでさっきの選択式のシートが利いてくる。
「理科、好きな人誰だっけ?」
「僕は、怒られるとやる気ゼロになるけど、みんなは?」
「僕も!私も!」の声が続く。


たっぷり20分ほどとって、こうした仲良くなるグループワーク「スーパー自己紹介」に取り組んで貰った。


次に、いきなり100マス計算! えー!とか、やだー!とか聞こえる中、いきなりスタート。強行軍。 不満を、前に立っている講師に聞こえるように言えるのは、緊張が解れている証拠です。上手く行っている。

軽く計算を終わらせて貰って、もう一度、友達の名前を確認する。
ここでも、テーブルに入ってるスタッフが上手にやってくれて助かった。
「じゃあ、早押しだよ。彼の名前、覚えてる人!?」
「はいはいはい!!!」
「じゃあ、早かったxxくん!」

自分の名前を覚えてくれているだれかが、その場に居る。安心感が流れる。


それでは、実際に「集中できるようになろう」
集中の基本はリラックス。
自分から、リラックス状態を作り出せるようなワーク、
自分から、オリンピック選手がやるような、イメージトレーニングから集中力を引き出すワーク、
そして、結構有名だけど、中々「教える」のが難しい集中法を、完全に小学生ができるようにアレンジしたワーク。
3つのワークをやって、身につけてもらった。


「君たちは、言われた事はもうできるようになりました。
これから、もっと深く、もっと素早く、もっと長く、集中できるように、自分でトレーニングをして、レベルを上げていきましょう」


「ここで、みんなに、効率良く学ぶ最高の方法をこっそり教えます。それは、人に教える事です。 もし、友達がこの集中法のことを全く知らなくても、上手に教えてあげられるかな? グループで、教えあってみよう!」

これまた、テーブルについたスタッフ達の見事な先導で、みんなが教えあい、学びあった。

誰もが「説明できる」「教えられる」ほど学んだ後で、実際の勉強にそれを生かす。実践してみる。
2つほど実践をやって、ぞろぞろと保護者の方々が、お茶会から戻ってくる。ああ、もう、2時間が経とうとしているのか。早い。


ちょうどその時やっていた「レベルアップワーク」を終えて、そろそろ、講座を、締める。

「今日、みんなが体験した、大切なことをまとめます。
みんなは、集中法を手に入れました。
そして、自分の持っていた集中力の高さにも、驚いたんじゃないでしょうか。
最後に、みんなが友達と協力しあえて、学ぶことができたのは、何物にも変えがたい体験です。
さあ、みんなの中に講師として、入ってくれた先生から、一言、貰います!」

このスタッフには、最後にメッセージを欲しい、とだけ伝えてあった。作って来なくていいので、子供達を見て感じたままを言ってくれ。


秀逸だった。
子供達に、今日学んだことを問いかけた。
「最初にやることは、なんだったっけ?」
「次にやることは?」
「最後にやることは?」

子供達、全員が、声を合わせて応えていた。
彼には、そうなるという確信があった。

そしてもう一つ、彼が身近で子供達を見ていて思ったのは、
その「自発性」。 こうしなさい、こうしろ、という指示と命令の世界ではない。
僕らは、こうするといいことがあるよ。 こうやってみて。 という提案をした。彼らは、そのメリットに気づき、自分から行動した。


やりきった。大成功である。

子供達からもらったアンケートも、良かった。
満足度は、100% だけど、僕らのやる講座で満足度100%を切ったことはないので、そこにもう感動はない。

「説明がすごくわかりやすかった」
「どんなときでも実践します。」
「家庭でイライラしないふんい気を作ります!」
「できるか初めは不安だったけど、できて、じしんがついた!」
「友達(チーム)で仲良くできた」
「今日はいろいろありがとうございました。今日のことをべんきょうに生かします。」
「もう少しプリントをやりたかった」
「とてもリラックスでき、他では学べないことを学べてとてもうれしかったです。」
「家に帰ったら実践して、気持ちよく勉強をしたいです。ありがとうございました」
「どんなときも、どんなばでも、実こうする。」
「必ず友達に集中して上手に説明してみせます!」


ああ、準備と練習の労が、報われる。