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不可能を可能にする最強の勉強法という本を読んだ。

※大学受験にはそこまで役に立たない気がする。
※勉強が割と進んでいて、余裕のある学生/大人向けか。
※「試験範囲」が定まっていなくて、自分の能力を上げたい、という人には有用かな。


学習の成果を上げることと、勉強のプロセスを楽しむ事。


灘高校の勉強哲学
自由な中で自発的な努力をする事。
勉強を機械的な単純作業に陥ってはいけない。
勉強した時間数・進めたページ量に囚われているときほど成果が出ていない。
綿密すぎる学習計画は脳を縛る。
興味を持ったら脇道にドンドン逸れる。
 ←興味を持つと海馬と扁桃体が同時に活性化するので、覚えやすい。
疑問を持つ習慣をつけよう。
 ←本を読んでいても「ホントかよ」「そうなんだ!」と突っ込む
自由に発想すること、自分の意思で頭を使う事。


・独創性を大切に!
独創性のある人間が成功する。
何事にも独自性を大切にしようと心がける。
丸暗記では応用が利かない。
ユニークな発想を心がけると、脳神経の様々な場所が活性化される。
 ←遠回りに見えるが、結局は記憶も長持ちする。
何でも鵜呑みにせず、疑う事から始める。
 一日に10回→一時間に10回→10分に10回、疑問を持とう!
正解しなくてよい。「自分自身の脳で考える」のが目的。
情報のアウトプットを心がける。
 ←何かを見たり聞いたりして、具体的な感想を持つ。
 ←現代で情報は過度に受身になっている。


・脳を使う
勉強ばかりしていると、前頭葉など、脳の一部分だけを使う事になる。適度に運動をすると脳全体が活性化してよい。
 ←苦痛に感じる運動ではだめ、楽しめるかどうかが一番大事。
記憶すべき内容は大声で暗唱せよ。動詞の活用。理科の定数。数学公式など。
 ←腹式呼吸がよい。
就寝直前・起床直後に同じメモを見る。
 ←効率よくしっかり記憶できる。


・競争
ライバルを作ろう。
 ←インターネットなどでライバルを見つけては?
競争が人間の能力を最大限に引き出す。
 ←脳は普段は力をセーブしている。


・多分野学習法
かけ離れた分野を同時にやるといい。
 ←他人と異なるインプットがあると有利。
 ←「副業」の勉強はよい気分転換になる。
勉強のテーマごとに、机・文房具・ノートを分ける。
やりたい時が、最も効率が上がる。根性論ではダメ。
学習は脳細胞のネットワークに情報を書き込む作業。
 ←医学的・科学的に理にかなった方法で!
複眼思考を身に着けよう。


・勉強への先入観を捨てろ
勉強は机に向かってやるという発想が間違い。
要は学習したいという熱意と工夫。
場所より、時間帯が大事。サーカディアンリズム
自転車に乗っているときに、うろ覚えの事項を頭の中で暗唱しよう。新しい発想を生み出す時間にしてもよい。
 ←「このビルを見たら勉強する」など、きっかけ(条件付け)を作る。
電車に乗れば、スシ詰めでも文庫本なら読める。5分に一度車窓から車外を見るとよい。
 ←駅から駅までをワンセットの勉強に。


・「起床」を大事に
医学的に正しい起床の仕方をしよう。
目覚まし時計の音で目覚めるのはダメ。
睡眠→少しづつ活性化→目覚め が望ましい。
目覚まし時計は活性化を急激に行うのでダメ。
☆光の作用でじっくりと目覚める。
 ライトにタイマーをセットしておき、時間が来ると顔の部分が照らされるようにしておく。
 保険として、10分後に目覚ましをセットしておけば、目覚ましで目覚めても起きる準備が出来るため、脳によい。



・映像で記憶する。
マンガなら覚えられる!
 ←映像を処理する為に脳の多分野を使っているから。
そこで、記憶したい事を映像に置き換える。
頭の中でうまくイメージを作ろう。
複数のモノの順番をイメージで覚える場合は「前の映像の一部分から次の映像が出現し、ズームアップ」という形式をとる。映像の切り替えは大きく変化がある方がよい。
さらに喜怒哀楽など感情を絡めるとより効果があがる。



・連想で記憶する
記憶力向上の鍵は連想。
マンガなら覚えられる!
 ←映像だけでなく、ストーリーがあるから。
覚えにくい事項をストーリー仕立てにして、覚えやすくしよう。
ストーリーに必須なのは「因果関係」
情報を相互に関連させながらメモを作ろう:脈絡を大事に!
主語を思い出せば、記憶全体が蘇る!
 メモの述語を次の文の主語になるようにする。
  cf:桃太郎メモ
    お婆さんは川で洗濯をしていた。
    川から桃が流れてきた。
    桃を切ったら、中から男の子が出てきた。
    男の子を、桃太郎と名づけた。
  こういうのを【連想チェーン記憶法】という。
 話を「伝える」にも分かりやすい構成。
ゴロ合わせも、インパクトと関連(連想)を大事に。
 いい国作ろう鎌倉幕府は、関連もあるし、覚えやすい。


・睡眠の効用
たくさん記憶したければ、よく眠れ。
この記事より上は「海馬に情報を書き込む(=短期記憶)」ことを効率化する方法。
これを長期記憶に置き換える(大脳にインプットする)為にはしっかりとした睡眠が重要。
浅い睡眠の時間(レム睡眠)は、脳は活発に動く(夢も見る)ので、レム睡眠をしっかり取る事が大切。
レム睡眠は、睡眠時間を減らすと、減ってしまう。
 ←ノンレム睡眠:脳自体を休ませる。レム睡眠:脳の情報を整理する。
  ←睡眠時間が少なくても生きていくには、まず脳自体を休ませねば。


・本(趣味や娯楽でないもの)の読み方。
本は最初から最後まで読もうとするな。読む事が自己目的化しても意味がない。
 「読書の下見」をしよう。本のある部分の、全体の中での位置づけを知って、読んでいこう。
 必要箇所だけを熟読しよう。情報は豊富にあるが、時間は限られている。自分の時間を割くことにPayする情報か?
 ツッコミを入れながら本を読め。読書していて眠くなる人は、読書中受身で何も考えていない可能性が高い。


・資格試験
資格試験は、合格せねば意味がない。
過去問のみならず、試験問題の出題者をも、分析の対象にしよう。
国家試験であれば、その試験の監督省庁の問題意識が設問に反映される。
 政府は明らかに、資格試験も政策実現の一手段として捉えている。
  解答では一応、政府の見解に従う。
コンディション作り
 試験と同じ時間帯に同じ科目を勉強する。
  忙しくて出来ないときは、イメージトレーニングだけでも有効。
 夕方以降は脳を静めるため、カフェイン(コーヒー・緑茶)は厳禁。
 深夜の勉強は体内時計を狂わせる。
 職場の同僚や、家族を味方につけよう。
 一度勉強した教科書は有効に使おう。


・人に教わる・人に教える
本当に大事な事は人に聞こう。
人に会うと脳が幅広く活性化する。
講演会に行って著名人と知り合いになろう。
講師と触れ合い刺激を受けよう。
 大きな声で最初に手を上げるとよい。何でも(名刺など)一番に。
人脈には学習と同じ効果がある。
 分からない事を困ったときに、電話一本で教えてもらえる友人を、多分野に持て。
自己PRのためのプライベート名刺なんかも有効。
他人に教えると自分の知識も深くなる。知識の不完全さにも気づく。
仲間と勉強会を開く。討論の時間を作る。
 できるだけ「わかりました」という言葉を使わない。疑問を持つ。
物事の例外や限界を知る努力を。
自分の学習の成果を他人と共有しよう。
 教えるから人は文明を築け、社会を作る事ができた。






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 最近何度かこういうメモを書いていますが、一度しっかり読んだ後に、サーっと目を通しながら重要部分をピックアップしています。
一度目を読む前に、前書き、あとがきなどで本の趣旨や雰囲気をつかみ、目次で流れや構成を掴み、パラパラ目を通し、それから労力の配分をしつつ読んでいます。
 考えてみれば、(まあこのメモは「僕の選ぶエッセンス」ですが)エッセンスはこれだけの文章に凝縮できるわけで、その各々を具体例やロジックによって補強して成り立っているのが「本」なわけで、エッセンスは非常に少ない。この本にも「疑問を持て」と書いていますが、本の多くの部分は「説得」に過ぎないわけで、エッセンスを掴む→疑問を持つ→納得(あるいは反発)する。という感じで、エッセンスを見逃さなければ、既に知っている事、判っている事がエッセンスとして書かれていれば、以降は軽く流し読みすればいい、という。