もうすぐセンター試験ですね。受験生の方は頑張ってください。もともと「私事歳時記」という名称は二年ほど前の04/01/20に、『歳時記について』(大岡信著)という本の一部を読んでつけた名前でした。その前後から『受験系日記サイト』として多数のアクセスをしていただいたのですが、最近はそのナリも薄れ、単に遼遠の日々の記録、という感じとなっておりました。(更新も少なくなりました。)

 もうすぐセンター試験です。久しぶりに受験の事を扱う記事もよいでしょう。

あと12日!まだ追い上げれる!大学受験はセンター試験が勝負です。まだ、1/30年残っている。これで何もできないと言うなら受験をやめればいい。たったの120回12日を繰り返すと大学生活の4年は過ぎ去る。

 センター試験です。センター試験を頑張ってください。例えば、早稲田の法学部センター利用入試では、センターがある得点以上だと受験可で、後は小論文を書くだけで受かってしまいます。去年の問題はこちら。再現答案は以下。

(再現答案:去年の日記から抜粋)
 課題文の筆者は、この社会を分析して以下のように論じている。テロの恐怖の中で安全
のための監視を行う権力によって分類化が進み、排除が行われる。テロに恐怖する人々は
安全を求めるあまり、全体主義傾向に陥り、疑惑や恐怖を拡大させる。安全の為の監視の
はずがカテゴライズという名の排斥や詮索、猜疑心の蔓延を逆にひきおこしている。我々
は排斥によってではなく、信頼や正義、隣人への愛によって平和と繁栄・自由と安全を獲
得すべきだ、と。果たして監視と排斥によって平和と繁栄・自由と安全を獲得するべきか、
信頼と他者への応答責任を果たす事によってそれらを獲得すべきか、考えてみたい。 
 確かに監視社会にも利点はある。それは人類の英知の結晶たる科学技術による安全であ
る、ということだ。しかし、いかに監視を強化したところで、必ず抜け道は存在する。人
間も機械も、全ての可能性を知悉できぬからである。例えば9.11で、あるハイジャックさ
れた便は、フォーク一本でハイジャックが成されたという。無論、その後空港の手荷物検
査はより厳しくなった。ここで、コンピューター・ソフトのコピープロテクトと、プロテ
クト・クラックのいたちごっこに似た状況となる。人々は、監視の網を抜けられる度に監
視を強化し、次に監視の網をくぐられる事に恐怖し、そして厳しく監視されている事にも
恐怖するのである。従って、監視によって得られる安全と言うものは、幻想にすぎないと
言える。               
 他者を受け入れる事によって自由と安全を獲得しようとする態度をとるには勇気が必要
だ。イスラエルの首相が「皆さん、今が和平のときです」と演説したとき、彼を暗殺した
のはパレスチナのイスラム過激派だった。そう、自分が他者を受け入れようとしても、他
者が自己を受諾してくれるとは限らないのだ。そこで私は、「妥協点を模索する」という考
え方を提示したい。今更すべての監視カメラの撤去などできないだろう。ならば相手を不
当に排斥したり殺したり、相手国と戦争をしたりしなくてもすむ「我慢可能な点」を探す
べきではないか。それには歴史の理解が大切だ。「世界のビジョンの共有」のための第一
歩たる相互の認識に必要な文化とは、とりもなおさず歴史と伝統、そして国家間の相互関
係の顕現であるからである。せめて「違う」からといって排斥するというのではなく、自
分とは違うが、その存在を認め、好奇心を持つことによってその「違う世界」を覘き、可
能なら理解しようとするくらいの分別は持ちたいものだ。
 ゆえに私は、この監視社会を相互の理解に必要な時間をたっぷりととった上で、まずは
妥協可能な点を模索し、しかる後に、可能なら他者を理解しようと試み、徐々にお互いに
受け入れ受け入れられる事によって、平和と繁栄・自由と安全を獲得するような社会にし
ていくべきではないだろうか、と考える。

(1199字。段落変えの空白も算入する。)

註1:「フォーク一本でハイジャック」については諸説ある。
註2:「彼を暗殺したのはパレスチナのイスラム過激派」と習った気がしていたのですが、実際は同胞に殺された模様。

次に大切なことは、ハプニングが起きても慌てない事です。現に、上記で「再現答案」まで書いている私ですが、受験に必要な「センター試験受験票」を本番、忘れて行ったんですね。それでも最近の大学は、受験生の「実力」をきちんとみて採りたいという傾向があるのでしょう。実力とほんの少しの悪運強さ、それさえあれば、受かります。

 いま、悪運強さ、と言いました。まだ、“ヤマを張る”事も可能です。大学入試センター-平成17年度センター試験 試験問題評価委員会報告書から、「問題作成部会の見解」だけを読んでみて下さい。国語や社会などで「強気」な見解―適切な設問であった。 などが書かれているとその形式の問題は今年も受け継がれ、「反省的」な見解―より工夫の余地があったと思われる。 などが書かれていると、その形式の問題は出にくい。

 数学などでは「センターらしい解き方」を考える練習も必要です。例えば去年の数2Bの最初の問題はこんな感じでした。

座標平面上の3点、A(-1,0) B(cosθ,sinθ), C(cos2θ,sin2θ)について、θガ0≦θ≦180度を動くとき
d = AC + BCを考えよう。

(1)
(AC)^2 = ア + 2cos2θ
    = イ (cosθ)^2
(BC)^2 = ウ - 2cosθ
= エ * {sin(θ/2)}^2
d = オcosθ + カ sin(θ/2)

・この問題のセンターらしい解き方。
アはθに90°を代入してゼロになるようにする。
ウはθに 0°を代入してゼロになるようにする。

・この問題の解き方
(AC)^2,(BC)^2をx座標の差の自乗+y座標の差の自乗で計算し、半角・倍角の公式で整理する。

 明らかに労力が違います。普通の数学のとき方とは少し違った「パズル的発想」が有用である事が多いので、解き始める前に少し、そういった解き方ができないか、など考えてみてください。

 後は自分を信じるのみ。頑張ってくださいな。