己の生きてきた証である過去を忘れる事を「前に進む」と評し、能力や努力の不足を「こんなことは大した問題ではない」と開き直り、欲望の出来損ないを「愛の結晶」と美名を着せ、口を空けてエサを待つブロイラーを「生徒」と表し、自分でない誰かが幸せである状態を「不幸」と呼び、一体我々は何がしたいのだろうか。

  ああ、神は人間様が創りたもうた。


微分方程式が解き終わらない夜に。