僕は暗記なんてできない

 僕は何かを覚えるという作業が苦痛でやりたくない。 この間、入ったサークルの新歓飲み会で、隣に座っていて、色々楽しくお話させて頂いたキレーな先輩が居たのだが、昨日練習時にお会いした時、僕はついうっかりというのではなく、完全に名前を失念していた。 名前を聞いたら凄く怖い顔をされた*1。とりあえず平謝りした後、話しかけるたびに「○○さん!」とか「○○先輩は〜・・・?」と言う事によって、使っていく事によって自然と頭にインプットした。 しかし、女の子というものは、お互いを下の名前で呼び合うため、上を覚えただけでは誰が誰のことを呼んでいるのか非常に混乱する。 法則性のある事柄なら僕はすぐ理解できるのであるが。
 例えば、「転母音」というのがある。 転母音というのは以下のようなの言葉の羅列を素早く言うという発声練習の1である。

あいうえお   かきくけこ   さしすせそ
いうえおあ   きくけこか   ・・・・・
うえおあい   くけこかき   ・・・・・
えおあいう   けこかきく   ・・・・・
おあいうえ   こかきくけ   ・・・・・

このようなものである。流石に一度目は詰まったが、このように綺麗な法則性と言うべきものがあると、二度目からはすらすら口をついて言葉がでてくるのだ。意識するのは、「5文字1セット。+次の一文字目」である。例えば「せそさしす」をいいながら「次は『そ』から始まる」事を意識する。そうすれば自然に出てくるようになる。もっとも、「回数をこなす」事をしていないから、つまりこの転母音が自己の血肉となっては居ぬから、その“理解”は脆いものでしかないことは自覚しているが。

 かくのごとく、僕は暗記が大嫌いだ。英単語は文章を何度も読んだり聞き込んだりする事で、自然な文脈の中で取り込んでいった。 駿台時代の文系の友達で、紙に小さな文字で、「1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府 1192 鎌倉幕府」と書いて頭に叩き込んでいた友人が居たが、僕はそんな学習に全く魅力を感じなかった。 必要な事は自分で導き出す論理力である。必要な事は自分で情報まで辿り着く能力である。

 とはいえ、先輩の名前が分かりませんではマズイから、そのあたりは自省して頑張って名前を覚える事にしよう。 ちなみに先の先輩殿には、次名前忘れたら殴るし呪うと言われた。ひぃ。

*1:そりゃ怒るわなあ。向こうはこっちの名前覚えて○○くん!って言ってきてくれてるのに