ぱさーじゅ疲れ
に、陥ったので、これはいかん、とプロムナードをパラパラ。
パサージュもプロムナードもうちのフランス語の教科書なんだけれど、前者は英語1の教科書と同じく教養の「墓場」―そりゃ、気持ちはわからないでもないけれど、文法ひととおりさらっただけの学生に、いきなりフランス人権宣言から入るのはないだろう、という感じ。
で、後者プロムナードなんだけれど、これはなかなかどうして、わるくなさそうだ。
なにより、日本語がいい。
第二章のまえがきなんて、こうだ。
(前中略)
…王位を棒にふってまで、恋に生きた男性がいたことも、わたしたちは知っています。それは、おそろしい病気なのでありますが、逆にいえば、この病気にかかったことのない人間ほど、不幸な人間もいないと思います。
ところが、こうした激しい愛も、一瞬のうちに憎しみに変じます。「女を愛せば愛するほど、彼女を憎むのに近くなる」と、ラ・ロシュフーコーが、「箴言集」で述べたとおりです。
本章のメインディッシュには、この17世紀のモラリストのエッセーを置きましたので、じっくりと味わってください。そしてオードブルに、現代屈指の短篇の名手グルニエによる、男女のつかの間の出会いと別れのお話を選びました。どこにでもころがっていそうな、人生のワンシーンです。
そして、デザートは軽めに、フレンチポップスの妖精フランソワーズ・アルディの曲を。
―なんて、素敵な前書きがあるじゃないですか。ちょっと、素敵ですよね。
まぁ、その「食事」を、フランス語で摂ることを考えなければですが。
どうでもいいけれど、「彼女を憎むのに」とうとうとして、「彼女を煮込むのに」と変換されたよ。さすがに、憎みすぎでしょう!