些細な事であっても、身につけたいと思っている方面の知識をひけらかさない人は駄目だ。本当にその分野の知識や能力を得たければ、初心者・初学者の頃からいろんな知識を得た端からひけらかすべきである。 自分で使ってでしか、身につかないものはよくある。 その最たるものが語彙であろう。 語彙は実際自分で話し、書き、用いる事で自分の使える言葉となる。 意味を知っているだけでは表現の際に使えぬ。 ただ読めるのみである。 若いうちに難しい語彙を自分の物としておかなければ。

 le petit prince の狐と王子さまの、友達になる前のくだりで、こんな一節がある。

自分で時間をかけたものでなきゃ、なんにも分かりゃしないよ

フランス語版は未読のためここが原文でどうなっているかは知らないが、英語版ではここは、以下のように"tame"という動詞が使われている。

One only understands the things that one tames.

自分で使って、時間をかけて、「なれ」たものしか自分のモノにはならぬのだ。