ホテルを出ると、雨ふりし昨日は気付かなかった桜の花びらが風に舞っておりてくる。
そうだ、気が付けば、もう春だったのだ。
もちろん、春だから素晴らしいとは言わない。冬の寒い日にだって、楽しいことはたくさんあるから。
だけど、春は新しいアカデミック・イヤーの黎明。はじまりの季節。
そう、ひとつの区切りであることは間違いない。

過去なるものを簡単に振り切れるとは思わないけれど
よく、考えて、―できればもう一度―全力で体当たりできたらいい。
それでダメならスッパリ諦めればいいさ。

同時に、ふたつのものは手に入らないのだろうか?
ええい、ままよ。